初の“カスハラ防止条例”で……「やめてください」言いやすく? AIで“想像もしない怒られ方”体験【#みんなのギモン】
■罰則化なら「誤った理解広がる恐れ」
森圭介アナウンサー 「罰則はあるんですか?」 小野解説委員 「罰則はなく、努力義務です。罰則を設けるとなると、『○○の行為と○○の行為は罰します』と定める必要があります。ただそうすると、誤った理解が広がる恐れがあるということです」 「つまり、『禁止されていない行為ならやってもいいのか』と誤って理解する人が出てくるかもしれない、ということです。カスハラは暴行など、犯罪に該当する行為も多くあります。そういったものは今ある刑法で罰することもできる、という考えです」 森アナウンサー 「ハラスメントというと、カジュアルな響きを持って捉えてしまう方もいるかもしれませんが、暴行・傷害・脅迫・威力業務妨害など、もうそれは犯罪になりますもんね」
■カスハラを体験…AIとのやり取り
小野解説委員 「カスハラに対応する動きも広がっています。学生時代のアルバイトなどで、カスハラを受けたことがある、最近見たことがあるという方はいますか?」 忽滑谷アナウンサー 「客室乗務員として働いている友人が、お客さんから『連絡先教えて』と言われてお断りしたところ、『僕は客だぞ。会社に言うぞ』と高圧的な態度を取られたと聞いたことがあります。ただ実際に自分が受けた経験はないですね」 小野解説委員 「経験がない方は多いですが、カスハラを体験できるAIが開発されました。富士通が、東洋大学社会学部の桐生正幸教授と共同開発したものです」 「4日、every.のスタッフがドラッグストアの店員役で体験してきました。AIがカスハラ客です。店員の言葉によって客の態度を変えていくシステムです」 「買い物をしてポイントが付いていなかったことに激怒している客が『ふざけんじゃねえよ。年寄りだからってバカにしてるのか』と言い、店員役のスタッフは『すみません。ポイントを付けます』と伝えました」 「すると、『そうやって言っとけば済むと思ってるんだろう。追加でポイント付けるとか誠意みせるとかできないのか!』と迫ってきた。こういうやり取りでした」