お父さん、ごめん…世帯年収1,300万円“武蔵小杉のタワマン”に住む40代夫婦、東京都の「高校無償化」に不満爆発→大反省した「息子のひと言」【FPが解説】
不満は消えないが…Aさんが反省した長男のひと言
数日後、Aさんは朝食を食べながら、テレビで流れる高校無償化の続報を横目に、また不満が再燃。すると、一足先に朝食を終え出かける間際の長男が言いました。 「お父さん、都内の学校に行きたいって言ってごめんね。オレ、大学受験はなるべくお金がかからないように勉強がんばるから。じゃ、行ってきまーす!」 Aさんはハッとしました。現在長男が通う中高一貫校は、長男が小学生の頃Aさんが文化祭に連れていったことがきっかけで憧れとなった、親子ともに第1志望の学校です。Aさん自身もその学校に通う長男の姿を夢見て、応援していました。 そんな学校に、長男は一生懸命勉強して、合格を勝ち取ったのです。 「長男にあんなことを言わせてしまうなんて……」Aさんはとても後悔しました。 A家は対象外であることから、引き続き年間47万5,000円×3年間の教育費がかかります。モヤモヤとした不平等感は消えたわけではありませんが、しかしAさんは、「子どもの前で不満ばかり言っていてはいけない、あとで長男に謝ろう」と反省しました。 そして、長男が在学しているあいだに、全国で制度が統一されることをそっと期待することにしたのです。 まとめ 東京都の高校無償化については、その立場や環境によって受け止め方はさまざまです。助成の点だけで進路を決めるものではありませんが、それでも、「親の所得に左右されずに自身が望んだ環境で教育を受けられる」ということは、長い目で見れば未来の日本のためになるといえるのではないでしょうか。 これを機に、学ぶことの意味を親子で話し合ってみるのもいいかもしれませんね。 石川 亜希子 AFP