子の借金「奨学金」、親の借金「教育ローン」 どっちを選ぶ? 知っておくべき違いと注意点まとめ
学生の保護者が利用する「国の教育ローン」
国の教育ローンは、親などの保護者のかたが借りて、返していくものです。返済は、早ければ借り入れた翌月から行われます。金利は固定金利となり、2024年7月時点の金利は2.40%(ひとり親家庭などは2.00%)。 返済期間は18年以内で設定することが可能です。なお、国の教育ローンはJASSOの奨学金と併せて利用でき、日本政策金融公庫のホームページには、実際に国の教育ローンを利用している人のうち、49%の人が奨学金と併用していると記されています。
以下にJASSOの貸与奨学金と国の教育ローンにおける主な違いをまとめてみましたので、参考にしてみてください。 奨学金と教育ローンのどちらを選ぶのか、また併用するのか迷うときもあるでしょう。ご家庭の事情や考えもあるため、一概にはいえませんが…… ・給付奨学金の対象になるなら給付奨学金 ・入学前にまとまった金額が必要なら教育ローン ・子どもと保護者の負担のバランスをとりたいなら併用 など、奨学金と教育ローンの違いを見極め、ご家庭の状況や考えに合わせた方法をとるのがおすすめです。
奨学金と教育ローンを利用する際の注意点
では、奨学金と教育ローンを利用する際は、どのような点に気を付けたらよいのでしょうか? 前述の通り、貸与型奨学金は、学生本人が借金を背負うことになるため、利用の際は返し方などを含めて子どもとよく話し合い、子ども本人が納得したうえで申し込む必要があります。 また、奨学金を利用するとなった場合にぜひ心がけてもらいたいのは、奨学金の申し込み手続きは、保護者のかただけではなく、お子さまも巻き込んで行うことです。 保護者のかただけで手続きをしてしまうと、お子さま本人が「借金をする」という意識が薄れてしまうことがあり、結果として社会人になってから返還する意識も低くなる可能性があるからです。自覚を持ってもらうためにも、手続きは保護者のかたとお子さまで行うのがおすすめです。 一方、教育ローンを利用する際に注意すべきポイントは、住宅ローンや老後資金との兼ね合いです。教育費がかかっているご家庭では、同時に住宅ローンを抱えているケースもあり、その時期に無理な教育ローンを組むと、親自身の老後資金にも影響を及ぼしてしまうかもしれません。 状況によっては、教育ローンだけではなく、奨学金との併用も考えるとよいでしょう。教育ローン破産を防ぐためにも、無理のない返済プランを立てることが何より重要です。