【実話】アフガニスタンではマッチの火が命取りに…!?日本とは全然違う命を懸けた常識に度肝を抜かれる【著者に聞く】
にしかわたく(@denguma4989)さんは2024年1月に「日本人傭兵の危険でおかしい戦場暮らし 戦時中の軍隊の真実編」の書籍を発売して注目を集めている。元傭兵の高部正樹(@takabemasaki)さんから聞いた話をもとに描いた、リアルな戦争の現状がよくわかる作品だ。今回は書籍の中から「第三の戦闘 小さな光が命取り!?」のエピソードを紹介するとともに、著者にアフガニスタンの常識などについても聞いた。 【漫画】本編を読む アフガニスタンでは、1本のマッチで火を点けるのは2人までという決まりがある。1人目が火を点けると敵のスナイパーに発見され、2人目でその人に目狙いを定める。そして、3人目がいると、その人に向かって引き金を引くのだ。 夜は人工の光が目立つので、火の扱いには十分な注意が必要とのこと。また、夜間の地雷原突破では暗くて地面が見えず、高部さんが何より嫌な作業だという。 地雷が埋まっている場所には石が積んであり、通った人の足跡もあるが、夜だとその足跡もろくに見えない。うっかりしたら、膝から下があっという間になくなってしまう。 しかし、夜の戦場では月明かりが味方をすることもある。暗すぎると何も見えないので、月明かりがある位が丁度よく、傭兵が作戦を立てるときも月齢を計算に入れている。 人工の光は命取りだが、自然の光は傭兵たちの役に立つのであった。 ――アフガニスタンでのマッチの常識を知ったとき、にしかわたくさんはどのように思われましたか? 初めて聞いた時は、高部さんが外国人なので、話を盛ってからかっているのではないかと思いました。だけど、戦場におけるスナイパーという存在の恐ろしさを知るにつけ、これは決して誇張でも過剰反応でもないと考えるにいたりました。例えば、世界最強のスナイパーと言われるフィンランド軍のシモ・ヘイヘは、実に505人のソ連兵を射殺。彼をモデルにした映画『SISU/シス 不死身の男』は死ぬほど面白いのでおすすめです。 ――夜間の地雷原突破は想像するだけでも怖いですね。にしかわたくさんが高部さんの立場だったら、夜間の地雷原を安全に突破できると思いますか? 実を言うと、高部さんに話を聞いてる時点では、イマイチその怖さをリアルに想像できなかったんですよね。地雷を踏んで吹き飛ぶ人を、目の前で見たことないので。そこで『カイジ』の鉄骨渡りを思い出して、あんな感じなのかなーと想像して描きました。僕は高所恐怖症なので、おそらく途中で落っこちる側の人間だと思います。 今回は「戦場の光」にまつわるエピソードをお届けした。人工の光があると敵に見つかりやすいが、自然の光は見方をしてくれるようだ。戦争についてもっと知りたい人は、ぜひ一度読んでほしい作品だ! 取材協力:にしかわたく(@denguma4989)