兵庫の女性競輪選手「先輩から性的被害」 レース長期休場、自殺未遂も 選手会などに賠償求め提訴
競輪の男性選手から性的関係を強要されたなどとして、兵庫県内に住む30代の女性競輪選手が30日、男性選手や日本競輪選手会(東京)、競輪振興団体「JKA」に慰謝料など約2100万円の損害賠償を求め、神戸地裁に提訴した。 【写真】ハンガー型カメラで盗撮しようと 体育館の鍵盗んだ男を逮捕 合鍵作り複数の学校でも犯行か 訴状によると、女性は兵庫支部に所属していた2021年10月、同支部の当時40代の男性選手と2人で入った飲食店でキスをされ、ホテルで性的関係を強要されたとしている。22年9月に心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されるなどレースの長期休場を余儀なくされ、自殺未遂を起こしたこともあった。 女性は23年1月に選手会に被害を相談したが、「処分はできない。裁判で白黒をつけてから」などと伝えられ、提訴を決めた。選手会やJKAがハラスメント防止の取り組みを怠り、環境を整える義務にも反したなどとしている。 会見した女性は「男性選手は何事もなかったかのようにレースに出場しており許せない。性被害で苦しんでいる人の背中を押したいと思って提訴した」と涙ながらに訴えた。代理人の今西雄介弁護士によると、女性が訴えた被害について、男性選手側からはこれまでに「合意の上だった」などと回答があったという。 選手会やJKAは「訴状が届いていないのでコメントできない」などとしている。