バイデン氏演説、敗北は「民意」 米社会の分断解消に努力を
【ワシントン共同】米民主党のバイデン大統領は7日、ホワイトハウスで国民向けに演説し、大統領選が終わったことを受け「緊張が和らぐことを望む」と述べ、深刻化する社会の分断解消に向けた努力を促した。民主党ハリス副大統領が敗北したのは民意だと認めた上で、勝利した共和党トランプ次期大統領への平和的な政権移行に全力を尽くすと表明した。 バイデン氏が選挙の大勢判明後、公の場で見解を表明するのは初めて。2020年の前回大統領選後にはトランプ氏が敗北を認めず、支持者らが連邦議会を襲撃するなど混乱が広がった。バイデン氏は連帯を呼びかけ、国民に動揺が広がる事態を防ぎたい考えだ。 バイデン氏は「勝利した時にのみ国を愛することや、同意した時に限り隣人を愛することは不可能だ」と指摘。ハリス氏とトランプ氏のどちらに投票しようと「互いを敵ではなく、米国人の仲間として見てほしい」と訴えた。国民の間で選挙制度への不信感が広がっていることを念頭に置き「制度に関する疑問を終わりにしたい」とし、選挙結果の信頼性も訴えた。