今から始めるなら、「NISA」と「iDeCo」のどちらがよいでしょうか?それぞれの特徴を教えてください!
現代は資産形成への関心が高まりつつあります。資産形成のための代表的な制度として「NISA」と「iDeCo」が挙げられますが、どちらを選択すべきか悩む人もいるのではないでしょうか。両者は特徴や税制優遇の内容などが異なるため、違いを理解して自分に合うものを選択することが重要です。 そこで、ここではNISAとiDeCo、それぞれの特徴や違いについて解説します。
NISAの特徴
NISAは国内在住18歳以上の人が始められる、シンプルな制度です。ここでは、NISAの特徴を7つの項目に分けて紹介します。 ・目的 NISAの目的は自由です。例えば、住宅の購入や教育資金、将来に向けた資金などが目的として挙げられます。 ・投資対象商品 NISAの投資対象商品は「つみたて投資枠」と「成長投資枠」に分けられます。つみたて投資枠は長期・積み立て・分散投資に適した一定の投資信託、成長投資枠は上場株式や投資信託などがあります。 ・対象年齢 対象年齢は国内在住の18歳以上です。 ・運用の上限額 NISAの投資額は上限の範囲内で自由に決められます。ちなみに年間の投資上限額は、成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円です。 ・引き出し可能期間 NISAは運用中、必要に応じて資金をいつでも自由に引き出せます。 ・手数料 売買手数料がかかることがありますが、口座管理手数料は基本的にかかりません。ただし、投資信託を保有する場合は、信託報酬がかかります。 ・税制優遇 運用益は非課税です。投資で利益が出た場合は通常税金がかかりますが、NISA口座で運用した場合、運用で得た利益は非課税です。
iDeCoの特徴
個人型確定拠出年金を通称「iDeCo」と呼びます。iDeCoは3つの税制優遇があることが特徴です。ここでは、NISAと同様にiDeCoの特徴を7つの項目に分けて見ていきましょう。 ・目的 iDeCoは自分で運用して年金資産を作るための制度です。老後資金の準備を効率的に進められます。 ・投資対象商品 投資対象商品は基本的に投資信託、定期預金、保険商品などがあります。 ・対象年齢 対象年齢は原則20歳以上、60歳未満の国民年金加入者です。なお、条件により65歳未満も対象となる場合があります。 ・運用の上限額 運用の上限額は職業や企業年金の有無によって異なります。 ・引き出し可能期間 iDeCoは老後資金のための年金制度となるため、原則60歳になるまで引き出しができません。 ・手数料 初回のみ加入・移換時手数料が2829円かかります。そのほか、場合により各種手数料が別途かかります。 ・税制優遇 iDeCoは掛け金が全額所得控除となることが大きな特徴です。また、NISAと同様、運用期間中に得た運用益は非課税です。受取時に公的年金等控除もしくは退職所得控除の対象となります。ただし、公的年金等控除は分割受取、退職所得控除は一括受取の必要があります。