<春に輝け・常総学院の挑戦2021>選手紹介/3 青木良弘一塁手(2年) 打撃特訓で4番再起 /茨城
「本当に4番で打てるとは思わなかった」が本音だ。新チームには4番らしい強打者が不在。「だったら自分が」と訴えたことが、現実になった。だからこそ、結果を出そうと必死だった。 しかし、昨秋の県大会では思うように打てずメンバーを外された。今思えば「帰りのバスでは『話しかけるな』オーラが出ていたはず」と苦笑する。 自らに課したルールは「結果が出せないこともある。その日は反省して落ち込んでも、次の日に引きずらない」。翌日からは全体練習に加え、毎晩2時間の打撃特訓を積み重ね、再起につなげた。 元々は悩みを自分で抱え込むタイプ。それでも、信頼している田辺広大(こうた)主将だけには弱音を吐いた。「風呂ではのぼせるまで話を聞いてもらった」。そんな仲間の存在が、苦境を支えてくれた。 県大会決勝からは4番がほぼ指定席。「自分に強打はない」と自認してきたバッターは、激戦の関東大会を乗り越え、長打も意識するようになった。試行錯誤を繰り返し、チームのテーマである「強くて低い打球」を遠くへ飛ばす方法を探っている。「(4番は)初回でチャンスが回ってくる。自分のバットで先制点を取りたい」。甲子園ではさらに成長した姿を見せるつもりだ。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ◇選手データ ▽東京・稲城第六中 ▽身長171センチ、体重78キロ ▽右投げ、右打ち