燃費改善に役立つ「低燃費タイヤ」とは? 特徴を解説
「低燃費タイヤ(エコタイヤ)」とは、その名の通り燃費向上が 期待できるタイヤです。各種タイヤメーカーから販売されており、一度はその名前を耳にしたことがある方も多いでしょう。 しかし実際のところ、低燃費タイヤを履くと燃費は改善されるのでしょうか? 本記事では低燃費タイヤの概要を解説し、燃費向上の効果があるのかをまとめました。「燃費を少しでも上げたい」というドライバーの方は参考にしてください。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
「低燃費タイヤ」とは
「低燃費タイヤ」とは、一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATA)が定める基準を満たしたタイヤです。「エコタイヤ」とも呼ばれていて、燃費性能と安全性能が一定レベル以上あるタイヤが「低燃費タイヤ」と認められています。 具体的には、以下の基準を満たしたタイヤです。 ・転がり抵抗性能の等級が「A」以上 ・ウェットグリップ性能の等級が「d」以上 JATAは転がり抵抗性能を上から「AAA」「AA」「A」「B」「C」の5等級に分けており、上位3等級のいずれかであることが低燃費タイヤの条件です。 なお、ウェットグリップ性能は上から「a」「b」「c」「d」の4等級に分かれています。 ◆転がり抵抗とウェットグリップ性能とは 転がり抵抗とは、「タイヤが受ける抵抗」です。この抵抗には、走行時にタイヤが変形することで生じるエネルギーロスや、地面との摩擦によるエネルギーロス、回転時の空気抵抗によるエネルギーロスなどが含まれます。 転がり抵抗性能が高いタイヤは転がり抵抗が少なく、燃費性能に優れます。ウェットグリップ性能とは、「濡れた路面におけるタイヤのグリップ力(タイヤが地面をつかむ力)」です。 グリップ力が高いと、濡れた路面でもすべらずにしっかり車を止められるため、安全性に優れているといえます。このように、低燃費タイヤは燃費性能と安全性能が比較的高いタイヤを指します。
低燃費タイヤだとどのくらい節約できるのか
公益財団法人 日本自動車輸送技術協会(JATA)によると、転がり抵抗性能が異なる以下3つのタイヤを比較した結果は表1の通りです。 ・タイヤA(標準タイヤ)(転がり抵抗性能「B」) ・タイヤB(低燃費タイヤ)(転がり抵抗性能「A」) ・タイヤC(低燃費タイヤ)(転がり抵抗性能「AAA」)