マカオ衛生当局が台風一過でデング熱予防対策呼びかけ
マカオでは、9月5日から6日かけて超大型の台風11号(国際名「ヤギ」)が接近し、激しい風雨に見舞われた。 マカオ政府衛生局(SSM)は9月6日、目下マカオではデング熱伝播の高リスクシーズンを迎えている中、台風一過は室外の容器に水がたまりやすい状況が生じやすく、これがデング熱を媒介する蚊の発生につながることから、市民に対して予防措置として自宅周辺の水たまりの除去に取り組むよう呼びかけを行った。 このほか、マカオの近隣エリアおよび東南アジアにおける流行は深刻で、広東省各地、例えば仏山市で次々と当地感染確認例が報告されており、マカオとの間の人の往来が緊密であることを考慮すれば、マカオにおける輸入性あるいは輸入性をきっかけにした当地感染例の出現リスクが高く、屋外での活動や外遊時はもちろん、短時間の滞在においてもしっかりと予防策を講じてほしいとした。 同局では、デング熱はデングウイルスによる感染症で、ウイルスを持つヒトスジシマカに刺されることで感染するとした上、マカオにおける前月(8月)の蚊の繁殖指数(誘蚊産卵器指数)は52.7%となっており、広くマカオにヒトスジシマカが分布していることを意味し、域内でのデング熱伝播リスクが高い状況にあるとの見方を示した。 なお、昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例、今年に入って以降のデング熱感染確認例は2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)の5例で、すべて輸入性事案(患者にマレーシア、ブラジル、タイ、インドネシア、スリランカ・フィリピン滞在歴)だった。