台風10号 史上最強クラスで九州に上陸・列島縦断へ 夜間も最大級の警戒を 対策は
夜間の大雨 垂直避難を
今回の台風では、広い範囲で記録的な大雨が予想されていて、土砂災害の危険度が高まっています。土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。 1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、早め早めの行動を心がけましょう。 2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。 万が一、土石流が発生した場合は、土砂の流れる方向に対して直角に、できるだけ高い所へ避難することが、命を守ることにつながります。
夜間 停電したら
大雨や暴風により停電が発生する可能性があります。 停電が発生すると、エアコンや扇風機が使えなくなり、室内の気温や湿度が急上昇して、熱中症のリスクが高まります。事前に、冷やしたペットボトル入りの水や麦茶、スポーツ飲料、冷却グッズ(ネッククーラーや保冷剤など)を用意しておくとよいでしょう。クーラーボックスやうちわ、携帯型扇風機もあると役立ちます。衣服は通気性の良い素材や、速乾性に優れた素材のものを選びましょう。 停電になった際は、薄着になってこまめに水分を摂取しつつ、保冷剤や氷、水でぬらしたタオルなどで体を冷やして、体温の上昇を抑え、熱中症を防いでください。
日本気象協会 本社 福冨 里香