性行為動画に「暴行、脅迫認められず」 被害証言に虚偽可能性、男性2人に逆転無罪判決
女子大学生に性的暴行を加えたとして、強制性交の罪に問われた27歳と29歳の男性2人の控訴審判決が18日、大阪高裁で開かれ、飯島健太郎裁判長は「同意があった疑いを払拭できない」と1審の実刑判決を破棄し、2人に無罪を言い渡した。1審は27歳の男性を懲役5年、29歳の男性を懲役2年6月としていた。 判決理由で飯島裁判長は、女性が被害申告した主な目的は「(行為を撮影した)動画の拡散防止にあったことは明らか」とし、その目的達成のために「状況を誇張するなど虚偽供述をする動機があった」と被害供述の信用性を疑問視した。その上で、動画で確認できる言動などは「暴行、脅迫に当たるとは認められない」とした。 2人は、令和4年3月15日深夜~翌16日未明、知人で元滋賀医大生の男(27)=同罪で懲役5年6月の実刑確定=と共謀し、男の自宅で代わる代わる女性に性的暴行を加え、スマートフォンで撮影したとして起訴された。男と2人の審理は分離されていた。