タイガーマスク運動の「伊達直人」が素顔で子どもたちへの支援訴え
THE PAGE
「伊達直人」と名乗って全国の児童施設にランドセルなどを贈る「タイガーマスク運動」の先駆けとなった群馬県の男性が7日、東京で行われたプロレスイベントの場で素顔を公表し、子どもたちの支援活動への思いを語った。
2010年クリスマスの「善意」が全国に
男性は、群馬県在住の河村正剛さん。イベントは、初代タイガーマスクのプロレスラー、佐山聡氏が運営するリアルジャパンプロレスの特別興行「初代タイガーマスク35周年記念大会」で、河村さんは初代タイガーマスクに促されてリングに上がった。 「子どもたちは虐待されるために生まれてきたんじゃない。抱きしめられるために生まれてきた。子どもたちは涙を流すために生まれてきたんじゃない。周りの人を笑顔にするために生まれてきた。この思いを胸にこれからも活動を続けていきたい」。河村さんがこう語りかけると、会場から拍手が沸き起こった。
河村さんは2010年のクリスマスに、群馬県前橋市の児童相談所へランドセル10個を伊達直人の名義で贈り、話題になった。伊達直人とは、1960年から70年にかけて連載されたプロレス漫画「タイガーマスク」の主人公。物語の中で、タイガーマスクとしてリングに立つ一方で、自らが育った孤児院に対して寄付などの支援を行っていた。こうした動きはその後、全国各地に広がり、「タイガーマスク運動」と呼ばれるようになった。 2011年には佐山氏らとともに「タイガーマスク基金」を立ち上げ、児童施設などを退所する若者の自立支援などを行っている。