衆院選山口、自民が全3議席独占 1区高村さん、3区林さん、支持堅く【宇部】
第50回衆院選は27日、投開票され、山口1区(宇部、山口、防府市)は自民前職の高村正大さん(53)が3回目、3区(山陽小野田、下関など5市1町)も自民前職の林芳正さん(63)が2回目の当選を果たした。2区(周南、岩国など5市5町)は接戦の末に自民前職が制し、自民が3議席を独占した。小選挙区の投票率は県全体で52・07%となり、過去最低だった前回(2021年10月)の49・67%こそ上回ったものの、過去2番目に低い数値となった。宇部市は47・00%と過去最低だった前回を0・22㌽下回り、2回連続で県内ワーストだった。 小選挙区の「10増10減」に伴う新区割りでの初の選挙は、自民党派閥の裏金事件に伴う政治改革、物価高騰対策などが争点となった。 1区は、初めて宇部市が選挙区となった高村さんが強固な支持基盤を背景に、党への逆風をものともせず手堅く票をまとめた。3度目の挑戦となる立憲民主新人の坂本史子さん(69)、国民民主新人の野田陽志さん(48)、共産新人の三藤美智子さん(67)の野党候補3人は、それぞれの支持基盤に加えて自民党への政治不信を抱く無党派層の取り込みを図ったが、及ばなかった。 3区は、林さんが投票者の約7割の支持を集めて圧勝した。官房長官の職務のため、裕子夫人が選挙活動をカバー。しっかりと基盤を固める万全の選挙戦だった。日本維新の会新人の伊藤博文さん(55)、共産新人の吹上政子さん(69)は、小まめに選挙区内を巡り支持拡大を図ったが、厚い保守地盤を切り崩すには至らなかった。