デルがPCのブランド名を一新、アップル方式でシンプルに
(ブルームバーグ): 米デル・テクノロジーズは、パソコン(PC)の需要喚起を狙い、アップル製品の慣例を連想させる方法でブランド名を一新する。
「XPS」や「Inspiron」といった数十年来使用してきた名称は廃止し、新世代の製品には「デル」という名称を中心としたシンプルなブランド名に統一する。デルが今週開催のテクノロジー見本市「CES」を前に6日に発表した。
ジェフ・クラーク最高執行責任者(COO)は記者団に「顧客は覚えやすく発音しやすい名称を好む」と述べ、時として分かりにくいこともある当社の命名手法を理解することに購入者が時間を費やす必要はないと語った。
新型コロナウイルス感染症の流行初期の買い急ぎの反動で、PC販売はここ数年低迷。デルや同業のHP、レノボ・グループ(聯想集団)は、アップグレードを促すための新戦略を試している。人工知能(AI)に最適化されたシステムや、マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズ10」のサポート終了が、新たな購入のきっかけになると期待されている。
デルの新型PCの大半は今後、「Dell」と「Dell Pro」、「Dell Pro Max」の三つのカテゴリーに分けられる。
記者会見の出席者は、アップル製品の名称との類似性を指摘した。スマートフォン「iPhone」の最近のモデルでも上位機種には「Pro」や「Pro Max」という名称が付けられている。
会見では「なぜオリジナルな名称を選ばなかったのか不思議だ。基本的にはアップルのブランド戦略と同じではないか」との声も聞かれたが、デルの経営陣は「Pro」や「Pro Max」という名称は誰も所有していないと主張。「何万人もの顧客」を対象とした調査で今回の決定が支持されたとクラークCOOは説明した。
原題:Dell Unveils Apple-Like Rebrand in Bid to Make PCs Cool Again(抜粋)
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Brody Ford