古川雄大、“努力家”な京本大我に敬意「この見た目だったらもっと調子に乗っていいと思うんですけど…」
古川雄大と京本大我(SixTONES)が、6月4日に都内で開催されたミュージカル「モーツァルト!」の製作発表記者会見に出席。Wキャストでタイトルロールのヴォルフガング・モーツァルト役を務める2人が作品への思いや、お互いに対してリスペクトする部分などを語った。 【写真】古川雄大をして「天才」といわしめる才能の持ち主・京本大我 ■古川×京本のWキャストで約3年ぶりの上演 同作は、「才能が宿るのは肉体なのか?魂なのか?」という深遠なテーマをベースに、その高い音楽性と重層的な作劇でモーツァルトの35年の生涯に迫る物語。2002年の日本初演以来、日本のミュージカルファンを魅了し続け、このほど2021年以来、約3年ぶりに上演される。 2018年よりヴォルフガング・モーツァルト役を務める古川は、2023年には「LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~」で初の帝劇単独主演を果たし、近年は舞台のみならず映像作品にも出演。これで同役としては3シーズン目となる古川は「この作品は特に大好きなミュージカルの一つ」と話し、「作品の世界観はもちろん、楽曲も含めヴォルフガングの一生を描くという点に役者として魅力ややりがいを感じているので、今回も参加できて幸せに感じております」と感慨深い表情を浮かべた。 また、Wキャストを務める京本については「これまでいろいろお芝居をさせていただいて彼の素晴らしさというか魅力をとても分かっているので、きっと最高のヴォルフガングを作ってくれるんじゃないかなと。稽古場でもたくさん刺激を頂きたいなと思っていますし、彼に刺激を与えられる存在でありたいと思っております」と、共に切磋琢磨して頑張っていきたいという思いを伝えた。 ■お互いのリスペクトする部分は 以前「エリザベート」にて皇太子ルドルフ役をダブルキャストで務めたことがある2人。お互いの印象、リスペクトしているところについて聞かれると、古川は「芸能界にいると美しい人、格好いい人をいっぱい見てきたんですけど…特に美しいですよね。美しい容姿とは真逆に彼はすごく努力家で、ストイックな一面もある。同じ役をやらせていただいて感じることもありましたし、彼が主演をしている作品を見た時にあらためて成長というか見えないところで努力していることがステージから伝わってきたので、見た目とのギャップですね。この見た目だったらもっと調子に乗っていいと思うんですけど、それだけじゃなくて努力するところを尊敬しています」と、恵まれた美貌や才能におごることなく努力する京本の姿勢に賛辞を惜しまない。 それを受け、京本は「ありがたいですね。うれしいです」と照れ笑いしつつ、「僕も(公開された扮装ビジュアルを指して)この雄大くんの美しさが…本当にうらやましいぐらい格好いいじゃないですか。前の『モーツァルト!』のビジュアルも大好きで、それを見るためにわざわざロビーに行っていたぐらい大好きなんですけど、雄大くんの中身も、ストイックさだったりとかお芝居が繊細で細かいところまでこだわって突き詰めてやられていて、僕の憧れというか理想の男性。だけどほんわかしていて、観察していても楽しいすてきな先輩だなと思います」と、こちらも手放しで称えていた。 ヴォルフガング・モーツァルトという天才の生涯を描く作品だが、“天才の役作り”について古川は「天才を描くってすごく難しいと思うんです。天才って何かに秀でていてあとは劣っているみたいな感じですが、まさにヴォルフガングがそうで、音楽以外は全くダメな人なんです」などとモーツァルトのキャラクターを分析した上で、「普通のアプローチとは違う形、自分に課題を課していくというか、自分をとにかく追い込んでいく。役だけじゃなく古川雄大自身も追い込んでいくことで初演の時のような切羽詰まった感じになれたら。とことん追い込むのは怖いですし、ちょっと妥協したくなりますけど、それぐらいしないといいものはできないんじゃないかと思うので、とにかく甘えずにいけたらと思っております」と、妥協せず徹底して自分を追い込むことで天才・モーツァルトを体現することを誓った。 なお「モーツァルト!」は、 8月19日(月)~9月29日(日)の東京・帝国劇場公演を皮切りに、10月8日(火)~27日(日)に大阪・梅田芸術劇場メインホール、11月4日(月)~30日(土)には福岡・博多座でそれぞれ上演される。 ◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)