COP29、途上国支援への資金拠出で合意 35年までに年間46兆円
(CNN) アゼルバイジャンの首都バクーでの国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)は24日、途上国の温暖化対策に先進国が拠出する資金を、2035年までに年間3000億ドル(約46兆円)に増やすことで合意に達した。 COP29は200カ国あまりの代表が参加して11日に開幕したが、協議は難航。22日までの会期を延長して交渉を続けたものの、23日には気候変動の影響を受けやすい島しょ国などの途上国が退席し、決裂が懸念されていた。延長から30時間後の24日午前2時40分ごろ、ようやく合意が成立した。 先進国からの公的、民間資金は、途上国が異常気象に対応し、クリーンエネルギーへ転換するための支援に使われる。ただし、途上国側が必要と主張してきた年1兆3000億ドルの目標額には遠く及ばない。 マーシャル諸島の気候変動特使は声明で、「脆弱(ぜいじゃく)国が緊急に必要としている資金のうちほんの一部で、十分とは到底言えないが、出発点ではある」と述べた。同時に、交渉では最悪の日和見主義が露呈したと指摘し、化石燃料の利害関係者が目標達成を断固阻止する構えを示してきたと批判した。