富山商ナインの勇姿を見守る選手の家族

　第106回全国高校野球選手権大会は7日、甲子園球場で開会式が行われ、富山県代表の富山商（2年連続18度目）は、100周年の節目を迎えた球場で堂々と行進した。鶴田尚冴主将（3年）は「試合をする雰囲気を感じ、やってやるぞという気持ちが高まった」と話した。 【写真】堂々と入場行進する富山商ナイン=甲子園球場 　開会式では、能登半島地震で被災した穴水（石川）の東野魁仁主将が先導役を務め、興南（沖縄）や春夏連覇が懸かる健大高崎（群馬）など49校が入場した。富山商ナインは28番目に登場し、観客約2万2千人を前に勇ましく行進した。 　智弁和歌山の辻旭陽主将が「多くの人々に希望と勇気と感動を与えられることを願って、全力でプレーする」と選手宣誓した。 　　●12日第2試合に初戦 　富山商は第6日の2回戦・第2試合（12日午前10時35分開始予定）で神奈川県代表の東海大相模（5年ぶり12度目）と対戦する。大会は新たな暑さ対策として、1日3試合の第1日から第3日まで、試合を午前と夕方に分ける「朝夕2部制」を導入する。順調に進めば休養日を含めて17日間で、23日に決勝が行われる。 　　●保護者らスタンドで声援 　開会式では、富山商野球部の保護者でつくる「さわやか父母の会」やベンチ外のメンバーら約70人が、スタンドから「頑張れ」とエールを送りながら勇姿を見守った。 　鶴田主将の父一秀さん（54）は「開会式を見るのは始めて。試合では胸を張り、気持ちで負けずに頑張ってほしい」と話した。エース寳泉陸斗投手（3年）の父洋一さん（43）は、「この場所にいるだけで感動する。最高の仲間との試合を楽しんできてほしい」と語り、母百合香さん（44）は「相手は強豪だが、思い切りぶつかって金星を挙げてほしい」と話した。 　4番福田敦士選手（3年）の父甚大さん（51）は「腕を振り、堂々としていてよかった。チームを勇気づける一打を放ってくれることに期待している」と述べた。