「横浜を次世代半導体拠点に」 産学官連携に向け交流イベント
横浜の産学官連携を推進する横浜未来機構は20日、「次世代半導体の革新と挑戦」と題したイベントをTECH HUB YOKOHAMA(横浜市西区)で開催した。横浜国立大学で半導体の3次元実装技術を研究し、産業化に向けた取り組みも進める井上史大准教授が基調講演に立った。横浜に拠点を持つ半導体関連企業を交えたトークセッション、参加者同士の交流の場も設けられた。 【関連写真】トークセッションに登壇したマクニカの佐藤常務とレゾナックの池内開発センター長 「横浜を次世代のチップレット研究開発拠点にしたい」。イベントでこう語った井上准教授は、横浜国大で4月に設置された半導体・量子集積エレクトロニクス研究センターの副センター長を務めている。 チップレットとは複数のチップを1パッケージ化する技術。後工程でのコスト削減や柔軟な設計の実現が期待されている。イベントでは、チップレットを含め、後工程を中心とする研究開発エコシステムの形成を井上准教授が呼び掛けた。 横浜でこうした動きがあるのは、横浜国大の存在に加え、半導体関連企業が近隣に拠点を構えるからだ。トークセッションには、新横浜に本社がある半導体商社マクニカの佐藤剛正常務と、後工程の共同研究を川崎市の拠点で主導するレゾナックのエレクトロニクス事業本部の池内孝敏開発センター長が登壇した。 イベントには関連業界から現地・オンライン合わせて約150人が集い、聴講のほか交流も深めた。
電波新聞社 報道本部