2024年、あの人の偏愛ベスト・ミュージック vol.1 valknee
2024年いちばん聞いたのはどの楽曲? 音楽をこよなく愛するヌメロ注目のアーティストに、その人だけの“超偏愛”ベスト・ミュージックを聞いた。第1回目は、等身大のリリック、中毒性の高いサウンドとヴォイス、ギャルかわいいヴィジュアルでヒップホップファンのみならず同世代の女性たちの心をとらえるラッパー、valknee(バルニー)が登場。
1「Von dutch」Charli xcx
valkneeが1曲目に挙げたのは、イギリス出身のシンガーCharli XCX(チャーリーXCX)のアルバム『Brat』より「Von dutch」。 「私の視界だけで言ったら今年は間違いなく『Brat』の年だった。(アルバムの中で)『Guess』も『360』もいいけど私は『Von dutch』が好き。ティーンの頃ハマってたようなエレクトロサウンドがまた戻ってきた!という感じのサウンドで、シンプルにサウンドが好きなのもあるけどMVもおすすめしたい。“I’m your number one”って繰り返すCharliは暴れ続けてボロボロに。底抜けの自信と、自信だけじゃなく憂いも感じるところが好き」
2「Underground」f5ve
2曲目は「友達と宅飲みしながらずっと歌ってた」というf5ve(ファイビー)の「Underground」。f5veは2024年にLDHからデビューしたグループで、E-girls/Happinessのメンバーとして活動していたKAEDE、SAYAKA、RURI、MIYUUの4人と、iScreamのRUIの5人からなる。 「LDHのグループは近年聴いて来なかったけど、私のYouTubeのアルゴリズムは優秀で“Firetruck”のあまりにも気持ち悪い(褒めてる)トラックをおすすめしてくれた。そこから今年はこの曲に鬼ハマりした。冒頭からしばらくはビートらしいビートがないまま進行するので違和感と物足りなさを感じながら聴き進める。サビ前でも焦らされるんだけど、待って、待って、その先には急激な気持ち良さ!この対比がとにかく中毒性がある。歌詞で言うと、オフィスワークで心身ともに摩耗しているけど退勤後は好きなことをして自分を解放するという内容。トラックと歌詞が2つで1つとして駆動していて格好良すぎる」
3「TTYL」Loossemble
疾走感と中毒性のあるサビに夢中になり、ドライブ旅行で聞いていたという楽曲はLoossemble(ルッセンブル)の「TTYL」。 「今年一番聴いたK-POP。全体で言うと、NewJeans以降耳あたりが良い軽めの曲が多くリリースされてるけど、その流れからすると少し硬さ・重さが戻ってきたように感じて個人的にはうれしい。好みと世の中のムードが重なったのか例年よりもK-POPをよく聴いた。次点でMADEIN『UNO』、IVE『Accendio』も。どれもビートミュージックって感じで速さも重さも十分!だけど先日Loossembleとの専属契約の終了を所属事務所が発表…こんなに良い曲なのに世知辛い」