【独自解説】新宿・タワマン女性刺殺事件 犯人は“ストーカー”としての逮捕歴も、禁止命令の効力は“1年のみ” ナイフの刃が折れるほどの凶行…背景にはいったい何が?元捜査1課刑事が指摘「ストーカーとは全く違った動機があると感じる」
ストーカー相談の流れとしては、「ストーカー規制法」に触れる行為があり、それが「ストーカー行為罪」に当たれば検挙されます。ストーカー行為罪に当たらなくても、警察は「禁止命令等」を出したり「警告」したり「援助」したりします。禁止命令等が出されているにもかかわらず、それに背く行動をした場合は、「禁止命令等違反罪」で検挙されます。弁護士・亀井正貴氏によると、「禁止命令の効力は1年のみ。その後は被害者の申出、あるいは公安委員会の判断で延長できる」ということです。 Q.禁止命令の効力は原則1年のみで、もう一度申し出ないと、延長されないのですか? (佐々木氏) 「延長というより、さらに禁止命令を申告するということです。ただ、禁止命令が出ている間に何かしらの接触を図ってきたり付きまといをしてきたりすると、また逮捕になりますので、そういった行為に対して警察はちゃんと態勢を整えていたのですが、この2年は何もなかったということです。今回の事件に関しては、ストーカーとは全く違った動機があるなというふうに感じます」
平沢さんとのトラブルかどうかは不明ですが、和久井容疑者の父親は「3年ほど前、結婚の話が出て、車もバイクも売ってお金にして、お金出したら結婚の話がダメになった。それでストーカーになって、お金返してくれっていって」と話しています。和久井容疑者が供述している犯行の動機にも、「経営を応援するために出した1000万円以上を返してもらうために行った」とありました。 Q.「ストーカー規制法」なのか「金銭問題」なのか、というところになってくるわけですね? (佐々木氏) 「きっかけはストーカー規制法違反だと思いますが、少なくとも2年間は、和久井容疑者は何かしらの違反に抵触する行為はしていなかったわけです。『金を返してもらうために行った』となると、“恋愛感情のもつれはない”ということなので、これは恐らくストーカー規制法には抵触しない行為になります。ただ、住居侵入など、別の法律で逮捕することは可能です。そういったことを警察が認知していれば、何かしらのアクションはできたのかもしれませんが、これがいきなりとなると難しかったと思います。警察も、禁止命令のときは状況把握などの電話はしていますけど、今のこの中で警察ができることには、かなり限界があると思います。ただ、その中で警察が被害者からの情報などを何か握っていたら、また別の結果は出ていたのかなと。最悪な結果になってしまったことが残念でなりません」 (「情報ライブ ミヤネ屋」2024年5月9日放送)
【関連記事】
- 【新展開】被害者の娘の内縁の夫と知人の不動産業者逮捕 怨恨か? 資産目的か?那須夫婦遺体事件「イレギュラーは遺体が早く見つかってしまったこと」「今後の捜査は背後関係の有無」
- 【緊急解説】「全部疑ってかかったほうがいい」ネット企業の研究していた専門家が警鐘!偽者を見破る“絶対に言わない言葉”とは?“なりすまし投資型詐欺”急増の背景
- 【年金密着】80歳で収入は年金月額4万5000円のみ 50年以上銭湯で働き2人の子どもと妻を支えていたが がんで先立たれ… 「のんびりやっていけるのは全部嫁の力」 男性のささやかな楽しみは競艇と競馬
- 【物議】「こんなに豪華じゃない」 政府が投稿した『あなたの思い出給食写真』に批判殺到 「炊き込みご飯」に「味噌汁」、「牛乳」だけの日も…Xに反論投稿した母子を直撃取材「現実は今こういう給食」「おかわりなくて悲しい」
- 【動画】金正恩総書記“衝撃”のミュージックビデオ「親しみやすいお父様」公開 “呼び捨て”容認&ノリノリ出演でイメチェンアピール⁉“娘・ジュエ氏”の敬称にも変化が…異変続出の北朝鮮ウラ側