甲斐拓也が全てを語る 大谷翔平・ダルビッシュと戦ったWBC 世界一の舞台の裏側
―― WBC期間中の発散方法や気の紛らわし方はありましたか 「そんな時間や余裕はありませんでした。優勝したときにやっと終わった、もう終わったという気持ちが強かったので、WBC期間は大変なものがありました」 ―― 決勝戦を前に大谷が「憧れるのはやめにしましょう」と呼びかけましたが 「かっこいいなと思いました。チームがしまると思いました。翔平は物事の良し悪しをはっきり言うタイプで、普段からそういうところはしっかりしていると思います」 ■「WBC優勝はダルビッシュ投手の存在がすごく大きい」 ―― 最年長のダルビッシュ投手については 「プルペンでも試合でもキャッチャーとして球をとってみると本当にすごい球をなげる。これは間違いない。そして、WBC優勝はダルビッシュさんの存在がすごく大きかった。チームを引っ張り、コミュニケーションをとるために会話をして、メンバーが話をしていると気持ちがよくなり、元気が出てきて、代表の仲間がポジティブな気持ちになるんです。食事会決起集会もダルビッシュさんの一声で始まったし、エネルギーの塊と言う感じです」 ■「キャッチャーでしか分からない気持ちは多くあると思う」 「キャッチャーの中村悠平さん(ヤクルト)や大城卓三(巨人)とはキャンプ中の休みにゴルフ行ったりして楽しかった。また、村田善則バッテリーコーチとも食事をするなど、多くの時間を過ごし、いろんなアドバイスをいただきました。そして、優勝した瞬間は3人で喜びあいました。 決勝の舞台でキャッチャーをするのは半端じゃない覚悟がいると思います。悠平さんは、ただただすごかった。緊張しても腹をくくってやるしかないので、僕以上に腹をくくったのが悠平さんでしたし、本当にすごいと思います」 ■「メジャーのことは本当によく分からない」 アメリカ代表と戦うときに憧れはありましたか 「メジャーのことはよく分からないんですよ。興味が無いという言い方をしたらダメなんでしょうけど、あまり分かんないです。単純に思うほど余裕がないのか、自分のことでいっぱいいっぱいなんです。野球ではキャッチャーを仕事と思っているんで、周りまで見る余裕がないんで、メジャーというのをあんまりわからない。
トラウトとかがすごい選手と言うのはもちろんわかっているんですけど、アメリカと試合をするといっても、わーっとはならない。憧れどうこうじゃなくて仕事なので。打たれればキャッチャーが叩かれるわけじゃないですか。だから余裕はなくて、試合に出ても一つの仕事として使命を果たそうとするだけです」
大分放送