若いチームの爆発力ある流経大。東洋大は、豊かな個性の集合体として挑む。
チームスローガンは『ALL IN』。一人ひとりが力を出し切ることで、勝利をつかみにいくつもりだ。
東洋大は、簡単な連係ミス、コミュニケーション不足が出た初戦(対大東大戦/20-26)、追い上げ届かず敗れた。 しかし法大との試合では、準備期間から選手間の情報交換を密にして、試合でも序盤から集中力戦い、勝利を挙げた(52-43)。
ただ、勝利した試合でも、メンバー交代が相次いだ終盤に失点が増えたのは気がかりな点。 福永昇三監督は、「ディフェンスの連係が乱れたところもあったので、そこも直し、(昨季2位の流経大が相手の)次戦にはチャレンジャーとして臨みたい」と話す。
チームに勢いを与える存在となっているのがFL、7番で先発する森山海宇オスティンだ。 もともとディフェンスが好きで、ハードタックルを繰り出す。3年生となり、「チームの象徴になる存在。どんどん成長している。ボールキャリーの能力も高まり、危機管理能力というか、スペースができた時にすぐに察知して動き、キックを蹴られてもすぐ戻る」と指揮官は信頼を寄せる。
3年生となり積極的に声を出し、チームの雰囲気作りもおこなうようになっている。 「リーダーとしての自覚も強くなってきている」(監督)ようだ。
人格者であるPR笠巻晴太主将のチームをまとめる力も高まっている。夏を過ぎて、より声を張れるようになってきた。 誠実な人。努力家でもある。背中で引っ張ることができるリーダーの変化は、チームの結束力を高めてくれそうだ。
211センチのLOジュアン・ウーストハイゼンも、もう3年生。来日したからのハードトレーニングにより、体つきも変わり、走力も上がった。 日本語でのコミュニケーション能力も高まり、これまで以上に潜在能力を発揮できるようになっている。
両校とも、大型選手と個々の能力が高い選手が揃っている。 アタックマインドの高い攻防がくり広げられそうだ。
田村一博