【チャンピオンズC】ウィルソンテソーロ完成の域!悲願のG1制覇へ小手川師「どんな競馬でもできる」
冬の最強ダート王決定戦「第25回チャンピオンズC」の最終追い。前走JBCクラシックでJpn1初制覇を飾った昨年2着馬ウィルソンテソーロが余力十分にパワフルな走り。昨年のリベンジ、悲願のG1初Vへ態勢は整った。 完成の域。JBCクラシックでJpn1初制覇を飾ったウィルソンテソーロは「静」に徹した。未明までの雨をたっぷり含んだ坂路コースを、単走で外ラチ沿いをリズミカルに駆け上がる。4F54秒8~1F12秒4。手綱を抑えたまま、真一文字にうなりを上げた。 小手川師は穏やかに切り出した。「先週(20日)が本当に素晴らしい動き。JBCの疲れも全くないと確認できたので、週末も坂路(24日=坂路4F52秒8)でしっかり負荷をかけられた。今週は馬場状態(重)もありますし、無理せずフレッシュな感じで坂路にやりました」 昨年のチャンピオンズCは12番人気で2着激走。メンバー最速の上がり3F36秒6の鬼脚で伸び、王者レモンポップに続いた。その昨年も坂路4F55秒1~1F12秒4と似たような最終リハだった。あれから1年。3月にはドバイワールドC(4着)に挑み、国内屈指の砂の強豪に成長した。 指揮官は「ドバイも行って、韓国(9月コリアC2着)にも行って、経験値が上がりました。精神面の成長が一番と思う」と国内外を転戦した財産をまず強調。さらに「馬体重は変わっていませんが、つくべきところに筋肉がついた。昨年はスラッとして芝向きという感じでしたが、今年はダートのオープン馬らしく重厚な筋肉がついた」と肉体面の成長も、1年間のステップアップを支えた。 引退を表明しているレモンポップとの対戦もこれが最後。「レモンポップは日本のダート界をけん引してきたトップホース。昨年はまざまざと力を見せつけられましたが、また同じ舞台に立てるのは光栄です」と王者に敬意を払った上で、こう結んだ。「どんな競馬場でもこなすし、どんな競馬でもできる馬。レースにいけば、川田ジョッキーですから、綿密に入念に準備してくれているので…。お任せでいいと思います」 コンビ成績【4・2・0・0】と完璧な結果を残してきた鞍上に、悲願JRA・G1初制覇のバトンを託した。