米メディアが選ぶ平昌五輪「100の注目」に羽生結弦と45歳葛西紀明
来年2月に開催される平昌冬季五輪まで100日を切った。その節目の日に米メディアのNBCスポーツが「五輪までに注目すべき100のトピックス」という記事を掲載した。順不同で挙げられた100の話題の中に日本の選手が2人取り上げられた。 一人は、ソチ五輪のフィギュアの男子シングルス、金メダリストの羽生結弦だ。 「クマのプーさんで氷上を埋める羽生結弦の献身的なファン」というタイトルで取り上げられた。 羽生の演技後には、熱狂的なファンから花束ではなく、大量のクマのプーさんのぬいぐるみが投げ入れられることが有名となっているが、その様子を写真で伝えながら注目のトピックスとしてピックアップされた。 平昌五輪で連覇を狙う羽生が、世界中から金メダル候補として注目を集めていることの何よりの証拠。新4回転時代を勝ち抜くために新技の4回転ルッツを修得するなど、今季もすでにフィギュア界のトレンドのトップを走っている。 米メディアが選んだ「100のトピックス」だけあって、米で人気競技であるフィギュアスケートのトピックスは8つと多く、羽生のライバルとなる米国代表のネーサン・チェンについても、「10歳から将来の有望選手としてテレビで紹介されていた」と取り上げられた。 同記事では、フィギュアの「フリープログラムでは6回の4回転ジャンプに挑む選手が出てくる」と予測し、メダル有力選手や、現在の力関係を見る上で、12月に日本の名古屋で開かれるグランプリ・ファイナルが最重要だとも伝えられた。 フィギュアでは、女子選手についてのトピックスもいくつかピックアップされ「ロシア代表のエフゲニア・メドベージェワが1980年代に女王として君臨したカタリナ・ビット以来の強さを誇っている」と紹介した。 また米国からは、「長洲未来が2度目の五輪を目指し、選考会となる全米選手権で2度目の優勝に挑む」ということに触れている。長洲は、10年前の全米選手権で初優勝、米代表として10年のバンクーバー五輪に出場したが、前回のソチ五輪の出場は逃している。 今五輪のフィギュアで、米国でメダルが期待できる競技としてアイスダンスを挙げ、出場候補の3チームの1つに日系のシブタニ兄妹の名前が入っている。 また摂食障害、うつ病、不安障害を患うグレイシー・ゴールドへフィギュアスケート界から惜しみない支援が続けられていることもトピックスとなった。 大会の放映権を持つNBCでは1998年長野五輪の女子フィギュアスケート金メダリストのタラ・リピンスキー、元男子選手のジョニー・ウィアーがフィギュア競技の解説を行うという。 フィギュアでは、競技後のエキシビションも人気だが、浅田真央のライバルで、バンクーバー五輪金メダリストのキム・ヨナさんが登場することも紹介された。 もう一人今回の「100のトピックス」に挙げられた日本人選手が、男子スキージャンプの“レジェンド”葛西紀明だ。 「ラップソングとともにポーランドでも名高い45歳のスキージャンプ選手」というタイトルで紹介された。 ソチ五輪ではラージヒル個人で銀メダルを獲得。それは五輪史上最年長での記録となり、また7大会連続の五輪出場も、史上最多となり、いずれもギネス認定された。 45歳となった今も現役を続ける“レジェンド”に、なんとポーランドで敬意を込めたラップソングが作られたことに触れ、出場が、ほぼ確実視されている8大会目の五輪となる平昌での活躍にも期待が寄せられているようだ。