感想戦で対局を振り返る川又女流初段（右＝カメラ・筒井　政也）

　将棋の第５２期女流名人戦（報知新聞社主催）予選第２ブロック１回戦が１９日、大阪府高槻市の関西将棋会館で指され、先手の川又咲紀女流初段は、「奨励会」を退会して女流棋士に転向してこの日がデビュー戦だった中七海（なか・ななみ）女流三段に９２手で敗れた。 　中は、川又の実姉・福間（旧姓・里見）香奈女流名人＝清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花と五冠＝と、西山朋佳女流三冠＝白玲、女王、女流王将＝”に続く、女性では３人目の奨励会三段リーグ経験者。「その方と指せるのは、すごく光栄に思っていました。その上で、自分の力が最大限に出せるように準備していましたが、（中の）棋風の情報が少なく、研究がなかなかできなくて。また、一手一手読みが深く、力の差を感じました」。中盤の攻めで、いったんは流れも引き寄せた川又だが、完敗を認めた。 　中とは小学生時代の将棋大会で一緒になったことがあるそうで「（数少ない）女の子がいるな、と思ったんです。話しかけられなかったけど、その時から知っていました」と振り返った。 　姉の福間に将棋を教わる機会が多いが、中の印象については「姉とは棋風はかなり違うなと思いました。私の感覚では、姉は最近は受け将棋。中さんはバランス型かな」と分析した。