米国カンファレンスは日本と何が違う? 生成AIで「自分の分身」を作り仕事をやってもらう未来がすぐそこに!
AI文脈のセッションを中心に参加
海外まで足を運んでいながら、こんなことを言うと身もフタもないのですが、Web関連の最新情報だけなら日本にいても手に入ります。
各SNSのアルゴリズムの読み解きとか、エンゲージメントを高めるコツとか、コンテンツ生成のオペレーションの仕組みとか、海外のYouTubeやニュースサイトを見ればわかりますし、SMMWのようなカンファレンスに参加しても、良くも悪くも「想定通り」なこともしばしば。
そこで今回、筆者は「生成AI」に狙いを定めました。このジャンルにおいては、まだ日米で情報格差が大きいと思っていて、具体的には、 ・ChatGPTをWebマーケターとしてどう利用できるか? ・海外ではどのような利用がスタンダードなのか? を学びに行くというスタンスです。 ちなみに、アメリカのWebマーケターは、「生成AIは、自分のキャリアを脅かす存在か?」という問いに7割が「NO」と答え、「生成AIは、自分の仕事をよりよくしてくれる存在か?」に9割が「YES」と回答し、圧倒的に受け入れるマインドが出来上がっているようです。 2023年9月の調査で、7割のWebマーケターはChatGPTを業務に活用しているという結果もあります。今なら8割を超えていてもおかしくないでしょう。 3日間、隙間なくセッションに参加しまくって、伝えたいことはたくさんあるのですが、全部紹介するわけにもいかないので、印象的だった『Digital Doppelgänger: How to Supercharge Your Content and Your Work Using the Magic of AI(デジタル・ドッペルゲンガー:AIの魔法を使ってコンテンツと仕事を強化する方)』というアンドリュー・デイビス氏の基調講演を紹介します。
生成AIで「自分そっくりの分身」を作る
アンドリュー・デイビス氏は世界的なキーノートスピーカーです。デジタル・マーケティング・エージェンシーを設立&売却し、NBCでTVプロデュースを手がけ、ドキュメンタリー映画を制作し、さらにはベストセラー作家でもある、という多彩な実績をお持ちの人物です。 ドッペルゲンガーとは、自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象のこと。ドッペルゲンガーに会うと不幸や災いが起こると言われます(自分自身のドッペルゲンガーに会うと死が近いなんて言いますよね)。 ドッペルゲンガーの定義は脇に置いて話を進めると、生成AIは次のようなことが得意です。