マイナス20度を下回る日も! サウナーなら一度は行きたい“北の聖地” 厳冬期にはどう行く? 冬ならではの「楽しみ」とは
サウナからの“雪ダイブ”も良いかも
入浴料700円をカウンター横の券売機で購入し、白銀荘の中にある温泉施設に向かいます。ちなみに入浴は10時から22時(受付は21時)までとなります。
温泉の泉質は「酸性ナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉」。冷え切った身体を慣らしながらゆっくり入ると、じんわりと体の中の芯があたたまっていくのを感じます。 この温泉も気持ちが良いのですが、今回の目的は“北の聖地”であるサウナの体験。扉を開けると100度前後の熱気が襲ってきます。ただ、それほど熱さは感じません。 先客のおじいさんが「ちょっと良いかな?」といってサウナストーンに水をかけると、一瞬で体感温度が上がります。ただし耐えられないほどの痛さ熱さというわけではなく、気持ち良さが勝るロウリュです。 汗もかききったところでサウナを出て、水風呂に向かわずにそのまま露天風呂の方に向かいます。 外気温はマイナス13度。水風呂よりも冷たい気温に、身体が一瞬で引き締まっていくのがわかります。露天風呂の脇の積もった雪にダイブすることも考えましたが、雪にヒト型を付けるのが恥ずかしく、行いませんでした。 サウナと外気温のこの温度差、確かに「ととのう」までの時間がはやい感じがあります。北の聖地の称号もダテじゃないと思いました。 ※ ※ ※ 白銀荘からクルマで2分ほどにある駐車場からアクセスできる「吹上温泉露天の湯」は、野良(?)の温泉好きには有名な無料の露天風呂です。
ここは倉本聰さん脚本のTVドラマ「北の国から’95秘密」で、田中邦衛さん演じる黒板五郎と、宮沢りえさん演じるシュウが一緒に入浴するシーンで全国的に知られた場所で、春や秋のシーズンには混むこともあるようですが、真冬のこの時期はひっそりとしています。 膝上まである雪をかき分けつつ、手すりにつかまりながら慎重に坂を降りていくと、5分ほどで露天風呂に到着。そこには更衣室などはなにもなく、着替える場所は吹きっさらしの板張りなのも、野性味を感じさせます。 マイナス10度を下回る気温のなか服を脱いでいくと、なにか思考が遅くなるような、ちょっとした命の危険も覚えます。ヒートショックに気をつけつつかけ湯をして入りますが、源泉のまま温度調節もしていないためか、熱すぎて湯船の中に足を付けることもできませんでした。慌てて服を着直しましたが、本当に焦るばかりで、かじかんだ手足ではなかなか着用できなかったのも良い思い出です。 吹上温泉露天の湯には上下に露天風呂があるので、下の風呂のほうが適温になりやすいということ、真冬に一人でアクセスするのは危険なので必ず2人以上で行くこと……そんなことを考えつつ、また膝上の雪をかき分け、駐車場に戻りました。
VAGUE編集部