テイラー・スウィフトの絶大な影響力、米大統領選も左右する?
アメリカの大統領選挙では、候補者たちが互いに罵り合うのも“普通”のことかもしれない。だが、悲しいことに2024年の大統領選は、(いま現在の“普通”が何であれ)まったく“普通”ではない。そして、候補に名乗りを挙げているのも“普通”の人ではない。 【写真】私服からドレス、衣装まで! 歌姫テイラー・スウィフトのスタイル遍歴167
2大政党のひとつ、現在は野党である共和党の候補者指名の獲得を目指しているのは、分裂したアメリカで、「(証拠ではなく)意見に基づく事実」の時代を何とかして潜り抜けようと、グラミー賞で史上最多となる4度目の年間最優秀アルバム賞を獲得したテイラー・スウィフトに狙いを定めた前大統領、ドナルド・トランプだ。
トランプは2月11日(現地時間)、SNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」のアカウントに、「テイラーが腐敗したジョー・バイデン大統領を支持することなどあり得ない」と投稿。
自らが在任中に成立させた「2018年音楽近代化法」は、テイラーが「大金を稼ぐことを可能にした」と主張した(ただし、『ヴァラエティ』誌によるとこの法律の成立に尽力したある法律家は、「トランプは可決された法案に署名しただけ、何もしていない」と述べている)。
トランプの攻撃的な発言から読み取れるのは、前大統領が明らかに、テイラーが持つ“真の力を恐れている”ということだろう。
ちなみに、トランプはこれまでも数多くの女性たちに対し、「dog(醜い人)」「bimbo(ばかな女)」「lowlife(いかがわしい人)」などのひどい言葉を投げつけてきた。
また、2024年1月にはNYの連邦地裁から、性的暴行でトランプを訴えたジーン・キャロルに対し、8330万ドル(約125億円)を支払うよう命じられている。判事はキャロルの訴えを「うそ」だと激しく非難してきたトランプの言動は、「名誉棄損にあたる」との判断を示した。
「あらゆる層」に多数のファン
テイラーの“力”は、2023年に発表された調査結果でも明確に示されている。回答した成人の53%はテイラーの「ファン」であり、16%は「熱狂的なファン」だという。