連続甲子園出場が途切れた近江、今年は”チャレンジャー精神”で勝負、苦しみながらベスト8へ【滋賀大会】
<令和6年度秋季近畿地区高等学校野球滋賀県大会:近江7-2近江兄弟社>21日◇3回戦◇HPLベースボールパーク 【トーナメント表】秋季滋賀県大会 結果一覧 2年連続のセンバツ出場を目指す近江が苦しみながらも勝利した。 近江は1回表、無死一、二塁から主将を務める3番・市原 悠希(2年)のレフト線への適時二塁打で1点を先制すると、相手の失策と5番・吉田大翼(1年)の中前適時打で追加点を奪い、いきなり3点のリードを奪う。 しかし、その後は打線が沈黙。6回裏と8回裏に1点ずつ返され、1点差に迫られた。 それでも簡単に勝ちを譲らないのが近江の強さ。9回表には代打で起用した3人が全て安打を放つなど、多賀章仁監督の采配が決まって4得点。厳しい試合を乗り越えて8強進出を決めた。 6連覇を狙った夏の滋賀大会は準決勝で綾羽に7回コールド負け。久しぶりに甲子園のない夏を過ごした。 「『6連覇を達成しないといけない』という重い雰囲気から解放されて、『チャレンジするだけだ!』という良い感じでスタートを切れました」と多賀監督。市原や今春の甲子園でスタメン出場した遊撃手の山中 悠斗(2年)、1年生ながら夏の大会にも出場した吉田、箕浦太士など公式戦経験者は多く残っている。戦力は県内トップレベルだろう。 投手は左スリークォーターの堀 一輝(2年)、左上手投げの根本 遼平(2年)、右横手投げの大平 貴一朗(2年)がこの試合で登板。他にも好素材の1年生投手が控えており、分厚い投手層で鮮やかな継投策を見せてくれそうだ。 近畿大会の出場枠は2。滋賀学園と近江はともに準々決勝で勝利すれば、準決勝で対戦する組み合わせになっている。つまり、どちらかは近畿大会に行けないことが確定しているのだ。 「何とかベスト4で滋賀学園にチャレンジしたい」と意気込む多賀監督。絶対王者から挑戦者に立場を変えた近江の戦いぶりに注目だ。