パートナーのいる人は“女風”を利用していいのか?「偏見をなくそうという意識はない」漫画家・ヤチナツが『真・女性に風俗って必要ですか?』で描きたいこと
女性に風俗って必要ですか #3
「女性用風俗」のリアルな裏側が描かれ、話題を読んでいるエッセイマンガ『真・女性に風俗って必要ですか?』(新潮社)。作者・ヤチナツ氏によると、女風を利用する理由には、夫婦間のセックスレスなどさまざまなものがあるという。ヤチナツ氏と同作の担当編集である新潮社・バンチ編集部の伊東朋夏氏に話を聞いた。 【漫画】『真・女性に風俗って必要ですか?』を読む
パートナーのいる人は、女風を利用していいのか?
――女性が女風を使う理由としては、主にどんなものがあるのでしょうか? ヤチナツ たとえば、性交痛の女性が「プロのサービスを使ったらどうなのか?」と興味本位で利用したり、「自分の体についてもっと知りたい」と思って使う人もいますね。あと、私の友人は夫と4年間セックスレスの状態で、それに悩んだ結果、女風を利用してみたようです。 他にもSNSでアンケートを取ったり、ユーザーさんに電話で直接話を聞いたりしましたが、やはり夫婦間のセックスレスから利用する方は多いですね。 ――前作でも、夫婦間のセックスレスに悩む女性が女風を利用するシーンがありましたね。 伊東 パートナーのいる方が女風を利用することについては、とても議論されていて。今作でも結婚している女性を描いた回があるのですが、先読み配信を出した段階で、コメント欄が埋まるくらいのテーマなんです。もちろん「自由に行っていいと思う」と言う方もいれば、「それは浮気だ」と言う方もいますね。 ――作品全体のトーンは明るい一方で、そういった議論の余地があるテーマが織り交ぜられている点がとても印象的です。 伊東 手前味噌ですが、楽しく読みながらも問題に向き合うこともできるところが魅力だと思っています。 ――今後、作品内で描きたいことはありますか? ヤチナツ そうですね……これは批判ではないですし、さまざまな方に読んでいただきたいという意図があってのことだと思うのですが、本作のタイトルは少し偏見ありきで(編集部から)付けられていますよね。 でも、たとえば漫画家・志村貴子さんの作品では、マイノリティと言われる人たちが当たり前のように、かつ自然体で出てきます。私も「偏見をなくそう」とかではなく、当然のようにそういう人々を描いていきたいと思っています。 ――最後に作品を楽しみにしているの方へメッセージをお願いします。 ヤチナツ 今後もいろいろな展開を用意しているので、期待していただけるとうれしいです。見どころとしては、現在主人公がセラピストにハマっていくことが示唆されていますが、それがこれからどうなっていくのか、楽しみにしていただければと思います。 漫画/ヤチナツ 取材・文/毛内達大
ヤチナツ
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