学校で「生成 AI」どう活用? 文部科学省がガイドライン......「定期テスト」や「読書感想文」は“不適切”に 問われる判断力
日テレNEWS
学校現場で生成AIの活用が広がりを見せています。文部科学省は4日、その取り扱いに関するガイドラインを公表しました。チャットGPTでゲームを制作する授業が行われた千葉県の高校を取材。落合陽一さんと、教育への使用制限や活用方法を考えます。
■AIが支援も…「使い手の知識」が重要
千葉・柏市のクラーク記念国際高等学校を訪ねました。教室では、生成AIのチャットGPTを活用してゲームを制作する授業が行われていました。 難しいプログラミングコードをAIが瞬時に作成し、「おー、すごい!」という声が上がりました。 誰でも簡単にゲームを作れるかと思いきや、ある生徒は「1回全部生成し直してみようかな」と悩んでいました。 生徒は「(ゲームに)エラーが起こったので直そうとしています」と話しました。チャットGPTが作成したコードでエラーが発生。しかし先生が原因を調べてみると、動きました。 「俺が操作ミスをしちゃって。(エラーは)AI全然関係なかった」と生徒。 AIのサポートがあったとしても、重要なのは使い手の知識です。
■ガイドラインで示された「不適切」例
教育現場でも広がりを見せる生成AI。 文部科学省が4日、学校での取り扱いに関する暫定的なガイドラインを公表しました。 生成AIの不適切な活用例として挙げられたのは、読書感想文などでAIが生成したものを自分のものとして提出すること、定期考査や小テストなどで子どもたちに使わせること、メリットやデメリットなどの学習をせずに自由に使わせることなどです。 一方で適切な活用例としては、グループ学習で足りない視点を見つけるために活用すること、英会話の相手にすること、高度なプログラミングを行わせることなどが挙げられています。
■上智大学長「判断力があるかどうか」
いち早く今年3月に生成AIへの対応方針を示していた上智大学。 曄道佳明学長は、活用自体は歓迎すべきとした上で、課題も多くあると指摘しています。 「依存症がどれぐらい出てしまうかが一番大きな問題。(学生が)いざ判断を求められる立場になった時に、判断力が身についているかどうか。これは社会全体がしっかり考えていかないと(いけません)」