「いつも感じのいい人」が電話やメール対応で使わないよう、心がけている言葉とは
インターネットやSNSの普及で通信手段の選択肢が増えました。一方で、ビジネスで使われる尊敬語、謙譲語、丁重語、敬語などの使い分けは不変です。茶人で慶應義塾大学特任教授の千宗屋さんの『お茶の若宗匠が教える「人づきあい」と「ふるまい方」 いつも感じのいい人のたった6つの習慣』より、紹介します。 【この記事の画像を見る】 ● 電話、メール、アプリ…… 相手が慣れている通信手段で インターネットの普及により、通信手段はここ数十年で格段に増えました。ビジネスの場で使用するツールも、手紙や電話が中心だった頃から大きく変化し、電子メールやメッセンジャーアプリ、ウェブ会議ツールなどを使い分けるようになりました。 どういった場面でどの手段を使うべきという決まりはありません。ビジネス効率のよさに加え、職種、緊急性、内容、相手先との関係によって使い分けることが必要です。カジュアルすぎる、丁寧すぎるなどと決めつけず、あらゆる手段を柔軟に使う姿勢がビジネスでは大切です。 基本的な考え方としては、相手先の都合を優先し、慣れている手段を選ぶことで、その後のコミュニケーションが円滑にはかれるということです。 年齢差や職種の違いによって、使い慣れているツールがまったく異なることもあり得ます。あらかじめ、どんな手段がいちばんよいかを確認するのが早道ではないでしょうか。 電話や手紙といった昔からの通信手段も場合によっては使うべき時があります。緊急時には、できるだけ早く相手の注意を喚起し、知らせる必要があるので、電話などあらゆる通信ツールを駆使します。
● 電話に慣れない人が増加中。 メモを手元に SNSが発達し、電話で話す機会が少なくなってきました。電話が苦手、電話がこわい、と感じる人が多いことでしょう。新入社員であれば、誰からかわからない電話を取る経験もなく、取引先の担当者を呼び出してもらう経験もほとんどないのですから、緊張してあたりまえです。 賢い電話応対は、「感じがいい人」への第一歩です。かかってきた電話には、メモの用意をしてできるだけ早く出ましょう。まずは相手先の社名や所属部署、名前、用件を書きとめます。復唱するのもおすすめです。聞き取れなかった場合は、あわてずに「おそれいりますが、もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」と言えば大丈夫です。 担当者が不在の場合はその旨を伝え、「申し訳ありません。○○はただいま席をはずしております。○時には帰社予定ですので、折り返しこちらからお電話するよう申し伝えます」と、自分の名前も名乗って電話を切ります。 担当者へのメモには、電話のあった時間、相手先の社名や名前、連絡先、用件、電話を受けた自分の氏名をまとめて、目立つところに残しましょう。緊急性の有無なども書き添えておくと完璧です。 ● ホウレンソウで 仕事の人間関係も円滑に 報告、連絡、相談の3つをまとめてホウレンソウ。 仕事上のコミュニケーションをはかる上で、最も大切な要素がこの3つであることは、昔も今も変わりません。3つとも、日常的な業務において上司や先輩に対して伝える行為ですが、取引先とのやりとりにもこの3つを常に頭に置いておきたいものです。 まず、上司などに対して、進捗や結果を知らせるのが「報告」。できるだけ速やかに、簡潔に、が基本です。必要なデータなどを添えて結論から述べるとよいでしょう。 業務内容について関係者全員に情報共有する場合や、内容変更があったらそのつど伝えるのが「連絡」です。項目ごとにわかりやすくまとめることが重要です。