【ボートレース】<素顔のクイーン>レディースオールスター初出場の寺田空詩「恩返しできるようなレースを」
山口支部期待の若手女子ボートレーサー・寺田空詩(20)=129期=は、SG2冠、GⅠ10Vの祥(45)を父に持つ。近況はセンスの良さを感じさせる走りで日々成長中だ。24年前期適用勝率は3・47だが、直近3か月の勝率は4・60台まで上昇と飛躍的に成績がアップ。デビュー3年目でレディースオールスターに選出された。プライベートもアクティブな素顔にも迫った。 ―21年11月に徳山でデビューして初勝利を挙げるまで1年以上かかりましたが、今期は一時4点台半ばまで勝率は上昇と、右肩上がりですね。 「最初の1年は事故が多くてレースが消極的になり、降りていた部分もありました。昨年9月からスローに入るようになって、最近はインで勝てていないけど、インでの1着と、多少走り方が分かってきたのも大きい。エンジン抽選の引きも最近はいいですね」 ―三姉妹の末っ子。ボートレーサーを目指したきっかけは? やっぱり偉大な祥さんの影響ですか。 「そうですね。129期の締め切りの何週間か前に、徳山でペアボートに乗せてもらって『あっ、やりたいな』と思って受けました。最初は興味はなかったけど、乗ってみて楽しかったんですよ。でも父にボートレーサーになりたいと1度目に伝えた時は、普通にスルーされてビックリ。父には反対されたんですけど、3度目に『本当になりたいんだったら、全部自分の力で行ってこい』みたいな感じで言われて。試験は1発目でパスできました」 ―レース場では寡黙なお父さんですが、普段の祥さんはどうなの? 「今も一緒に暮らしていて、普段でも多くを語らないというか、そんないらんことは言わない感じですね。あんまり家ではレースの話もしないかな。でも私が聞けばアドバイスをくれるので助かっています」 ―師匠はいるの? 「魚谷香織さんが良く見てくれます。師匠ではないのですが、メッチャ私のことを気にかけて下さって。あとは支部の先輩とかも。性格的にはポジティブ思考で全くクヨクヨしないタイプです。次女の夢生(むう)も養成所(136期)に入ったので、将来は父と姉と3人で業界に貢献したいです」 ―今月のGⅡ宮島レディースオールスターにファン投票43位(2058票)を集めて初出場しますね。 「出られると思っていなかったのでメッチャうれしいです。でも発表(3月13日)があった2時間後ぐらいにFしてしまいました(苦笑い)。投票して下さった方に恩返しできるような印象に残るレースがしたいですね。乗り心地が良くて行きたい所に行けるとか、コメントしている時が私の買い時です」 ―オフの日は何をしているの? 「常にどこかに出掛けていて予定が合えば旅行するのが多いですね。同期とメッチャ仲が良くて山田理央ちゃん、宇恵有香ちゃん、刑部亜里紗ちゃんとはよく遊びます。趣味はないけど、冬場はスノボが好きで滑っていますね」 ―当面の目標は? 「予選突破を重ねて、まずはやっぱり初優出ですね。まだまだ下手くそですけど、上を目指して頑張っていきたいです」 ◆寺田 空詩(てらだ・くう)2003年10月11日、山口県防府市生まれ。20歳。山口支部の129期として21年11月徳山でデビュー。翌年12月鳴門で6コースから道中競り勝って初勝利。趣味は旅行、ドライブ。好きな食べ物は祖母が作ってくれるおでん、なじみの喫茶店のホットケーキ。昨年の獲得賞金は1083万8000円。153センチ、47キロ、血液型O。次走は7日開幕の宮島GⅡ第9回レディースオールスターに出場予定。
報知新聞社