ウェットティッシュに染みこませた覚醒剤、密輸未遂の疑い 男を逮捕
覚醒剤をウェットティッシュに染みこませて密輸入しようとしたとして、愛知県警は27日、マレーシア国籍の住居不定、自称会社員アフマッド・アズメール・ビン・アズマン容疑者(34)を関税法違反(輸入禁止貨物の輸入未遂)などの疑いで逮捕・送検したと発表した。「覚醒剤が入っていることは知らなかった」と容疑を否認しているという。 【写真】ウェットティッシュに含まれていた覚醒剤(右下)=2024年11月27日午後2時52分、愛知県常滑市の中部空港、松本敏博撮影 県警などによると、アフマッド容疑者は11日、マレーシアのクアラルンプール空港発中部空港行きの旅客機で、覚醒剤378.6グラム(末端価格約2500万円)を染みこませたウェットティッシュ1袋をスーツケースに入れ、日本に密輸入しようとした疑いがある。税関職員による検査で判明した。 アフマッド容疑者は「空港で知らないマレーシア人からスーツケースを渡され、日本へ運ぶよう依頼された」と供述しているという。 名古屋税関中部空港税関支署によると、アフマッド容疑者のスーツケースやリュックサックから同様のウェットティッシュが他に24袋見つかった。いずれも覚醒剤を染みこませているとみられ、同支署は、密輸しようとした覚醒剤は計約9.5キロ(末端価格計約6億2500万円)とみて調べている。この量は中部空港が2005年に開港して以降、摘発された覚醒剤としては過去最大になるという。(松本敏博)
朝日新聞社