止めようサンゴの白化 タラ号ポスターコン入賞 奄美大島の中学生
海洋に特化した公益財団法人「タラオセアンジャパン」とアパレルブランド「アニエスベー」が主催する「agnes b.presentsタラ号ポスターコンクール2023」で鹿児島県奄美大島の瀬戸内町立古仁屋中学校2年、鼎沙羅さん(14)が入賞した。ポスター作品でサンゴの白化現象について警鐘を鳴らした。鼎さんは「入賞と聞いて驚いた。これからも地球や奄美の自然を守るために、できることをやっていきたい」と話した。 コンクールは子どもたちが地球環境や海について、より関心を持つきっかけになることを目標に開催している。小学1年生から中学3年生までが対象。今年は全国から135作品が寄せられ、26作品が入選した。 鼎さんは作品制作の前に、「サンゴの白化現象はなぜ起きるのか」をテーマに奄美のサンゴの情報をパソコンなどで収集。白化は、共生する褐虫藻(かっちゅうそう)という藻類が失われることでサンゴの白い骨格が透けて見える現象で地球温暖化も一因となっていると知り、「Warning」(警告)と「Warming」(温暖化)を掛けた標語を考案した。調査結果は冊子にまとめた。
作品については「白くなったサンゴを一色で表現するのではなく、奥行きが出るように色を変え、ラメで凹凸(おうとつ)を出した」と説明した。 今回の作品制作で奄美の自然を調べるうちに、恵まれた環境にいることに気付いたという鼎さん。「地球温暖化などの環境問題は、一人ではなく、みんなでやらないと止められない。作品を通して一人でも多くの人に伝えられたら」と力を込めた。