「やっていないし答えたくない」 担当保護司殺害の容疑者は否認 死亡推定当日に被害者と面談予定
大津市仰木の里東の住宅で保護司でレストラン経営、新庄博志さん(60)の遺体が見つかった事件で、滋賀県警大津北署捜査本部は8日、殺人の疑いで同市仰木の里の無職、飯塚(いいつか)紘平容疑者(35)を逮捕した。調べに対し「私はやっていませんし、何も答えたくありません」と容疑を否認している。 【写真】殺害された新庄博志さん宅から1キロ弱しか離れていない飯塚紘平容疑者宅 逮捕容疑は5月24日午後7時ごろ~同26日午後4時ごろの間、新庄さん宅で、新庄さんの上半身を刃物で複数回突き刺すなどし、出血性ショックで殺害したとしている。解剖の結果、新庄さんの上半身には10カ所以上の刺し傷があった。犯行に使われたとみられる刃物は見つかっていない。 調べなどによると、飯塚容疑者は平成30年10月、コンビニで現金2万円を奪う強盗事件を起こし、大津地裁から強盗罪で懲役3年、保護観察付き執行猶予5年の有罪判決を受けた。保護観察中の令和元年7月から新庄さんが担当保護司を務め、今年5月24日午後7時から新庄さん宅で面談予定だった。同時間帯の新庄さん宅のインターホンカメラには、飯塚容疑者が写っていた。 新庄さんの遺体は同26日午後に発見されたが、捜査本部は新庄さんが連絡の取れなくなった24日夜に死亡したとみて捜査。新庄さんが担当保護司を務め、新庄さん宅から1キロ弱の近所に住む飯塚容疑者が浮上した。 同28日午後11時ごろ、大津市内の路上で、飯塚容疑者が正当な理由がないのにナイフ1本を所持していたため、大津北署員が銃刀法違反容疑で現行犯逮捕していた。 捜査本部によると、新庄さんは直近では今年4月11日と同25日、5月7日にも飯塚容疑者と面談していた。 法務省によると、保護司が保護観察対象者だった人物に殺害される事件は昭和39年に起きて以降、確認されていない。