芸妓衆が華やかな舞を披露した「熱海をどり」＝熱海市の熱海芸妓見番歌舞練場

　熱海芸妓（げいぎ）が1年の稽古の成果を発表する晴れ舞台「第32回熱海をどり」（熱海芸妓置屋連合組合主催）が6日、熱海市の熱海芸妓見番歌舞練場で開かれた。コロナ禍を経て5年ぶりの公演となり、芸妓衆があでやかな舞で大勢の観客を魅了した。 　踊り、地方（じかた）、囃子（はやし）の役を担当する総勢24人が出演し、1時間半の公演を3回開催した。英国バンドの楽曲をアレンジした創作囃子「飛天の龍」から演目を開始し、常磐津「屋敷娘」や春夏秋冬を踊りで表現する「花柳四季彩」を披露した。総踊りと三本締めでフィナーレを飾り、観客から盛んな拍手を浴びた。 　熱海をどりは1990年に始まり、コロナ前の2019年を最後に中止が続いていた。市を挙げて準備を進め、復活にこぎ着けた公演は各回満席となり、計530人を集客した。鑑賞に訪れた鈴木康友知事は「熱海の温泉、観光文化に彩りを与えている。伝統を守る皆さまに心から敬意を表する」とあいさつした。