史上最多18部門受賞!『SHOGUN 将軍』の快挙であらためて賞賛された真田広之の〝人間性〟
「世界のミフネ」も成しえなかった〝悲願〟
俳優の真田広之(63)が主演・プロデュースしたハリウッド制作のドラマ『SHOGUN 将軍』が、歴史的な快挙を達成した。 【背後からギュッと】すごい…!18歳の牧瀬里穂に抱きつかれて照れる真田広之 9月15日(現地時間)に開催された米のテレビ界の〝アカデミー賞〟ともいわれる最高峰の賞『第76回エミー賞』の授賞式にて、作品賞・主演男優賞・主演女優賞をはじめとした主要部門を総なめし、エミー賞史上最多18部門を制覇。また、日本人の受賞者も史上最多の9名となったのだ。 真田は、徳川家康にインスパイアされた武将・吉井虎永を演じて主演男優賞を獲得。これは’80年にドラマ化された『将軍 SHŌGUN』で、主演を務めた故三船敏郎さんが受賞を逃していた賞で、真田が悲願の受賞を成し遂げる形となった。作品賞を受賞後、真田は日本語で「これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々そして監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は海を渡り国境を越えました」とコメント。感無量の面持ちだった。 プロデューサーとして現場を仕切り、役者としても座長を務めあげた真田だが、快挙を達成後に注目を浴びているのがその〝人間性〟だ。 ◆ベテランからエキストラまで分け隔てなく 9月20日に『スポニチ』のWEB版に記載された記事では、米・ロサンゼルスを拠点に活動し、同作品にも出演した俳優の小山田匠(56)が現場での真田の様子を語った。小山田は現場での真田の働きぶりを、《役者としての出番がない日も朝から晩まで現場にいて、問題が起こるとすぐに駆けつけていた》と振り返った。 多忙にもかかわらず、いつも真田は穏やかだったそうだ。現場では小道具やセット、キャストの所作までこだわり抜き、手取り足取りでケア。メインキャストはもちろん、現地エキストラが正座をするときにも、膝の向きなど細かな部分まで指導した。うまくいけば親指を立て「Good job!」と称賛の言葉をかけて、現場をもり立てていたという。 「小山田さんによると、ベテランから端役まで分け隔てなく接し、日本から呼び寄せた所作指導や殺陣の専門家らを自らホテルに送迎し、着物の生地にまでこだわったのだとか。真田さんほどの大物俳優でここまでする人はいないでしょう。 渡米してロスを本格的に拠点にしてから20年。『本物の時代劇を描く』という執念が真田さんを突き動かし、プロデューサーと役者の〝二刀流〟で『SHOGUN 将軍』での快挙を達成するに至ったのです」(映画業界関係者) ◆大先輩・桃井かおりにもサポートを 真田の受賞後、彼と同様にロスを拠点とする桃井かおり(73)は自身のインスタグラムを更新。《若い時から、LAに来てからも、ずーと正当に頑張ってた真田の快挙は桃井も涙なしでは見れない授賞式でした》とつづった。 桃井は’05年公開のハリウッド映画『SAYURI』出演を期に、‘06年にはアメリカ合衆国映画俳優組合(現・SAG-AFTRA)に加入。以後、ロスを拠点に仕事をこなしているが、渡米後、真田の多大なるサポートを受けていたことを、’17年7月4日にフジテレビ系で放送された古舘伊知郎(69)のトーク番組『トーキングフルーツ』で明かしていた。 「桃井さんは渡米した理由について《やりようがなかったから。だんだん同じ役になっていくんですよね》などと、女優としての分岐点に差しかかっていたためであったことを明かしました。渡米後の生活については《バスに乗って移動するんだけど、その中には人生をリタイアした人とか、生活に苦しんでいる人とか結構多いんですよ。そこで知り合った人が最初の友だちだった》と告白。 続けて、《更生施設の隣にあるアパートを借りていたんで、真田(広之)君から『先輩やめてください』ってすごい言われた》と語り、その後真田さんが物件を探してくれて、生活が軌道に乗ったことを明かしていまいました。真田さんとしては、日本の芸能界の先輩である桃井さんが仕事に対して前向きになれないような環境にいることを見過ごすことはできなかったのでしょう」(芸能記者) 日本国内でも主役級の俳優として活躍していた真田。渡米後は主演映画『たそがれ清兵衛』(’02年)、『亡国のイージス』(’05年)などで数々の映画賞を受賞している。ある映画賞の打ち上げではこんなひと幕があったという。 「自分の受賞を喜びつつも、『主催者の方がこんなにきちんとやってくれて感謝しています』という趣旨の発言をして、主催者の尽力に対しての気配りも忘れなかったのです。映画会社の関係者は感動していました。なかなか、そんなことをサラリと言える俳優はいませんからね」(映画担当記者) 周囲への気配りや、その謙虚さがあったからこそ、苦節を経ての快挙達成を果たすことができたのだろう。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://twitter.com/FRIDAY_twit
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