ダニエル・クレイグ『007/慰めの報酬』の撮影は悪夢だったと告白
『007 カジノ・ロワイヤル』から5作品に渡ってジェームズ・ボンド役を務めたダニエル・クレイグが、唯一批評家からの評価が振るわなかった第2弾の『慰めの報酬』について言及し、撮影は「悪夢」だったと語った。 【写真】『007』次のボンドは誰か? ツイッターで人気の候補10人 ダニエルが、この度The Hollywood Reporterのポッドキャスト『Awards Chatter(原題)』に登場し、全米脚本家組合(WGA)のストライキ中に撮影された『慰めの報酬』について振り返った。 「悪夢だった。脚本について伝えた後、ポール・ハギスはさっさとピケラインに加わってしまった。脚本家がいなかったから、脚本もなかった。おそらく撮影を始めるべきではなかったのに、始めてしまったんだ」とコメント。「結局、自分で映画の多くを書くはめになった。話すべきじゃないかもしれない。クレジットが欲しいわけでもないけれど、でもそれが実情だった」と続ける。 「WGAのルールでは、僕らは監督とともに脚本を書くことが許されていた。素晴らしいスタントシーンがあったし、今も誇りに思う。そういう意味では良いことも沢山あったけれど、上手くいかなかった。ストーリーテリングがなかったんだ。脚本なしに映画の撮影を始めるのはマズイ。辛い経験から学んだことです」と語った。 ダニエルは本作について、デビューアルバムをヒットさせたミュージシャンが、次の作品で苦しむことになぞらえ、「セカンドアルバムは難しい」と語っている。ダニエルは2021年公開の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』を最後にボンド役を卒業し、その後大ヒットを記録した「ナイブズ・アウト」シリーズなどに出演。今年公開されたルカ・グァダニーノ監督の最新作『Queer(原題)』の演技が注目を集め、本年度のアカデミー賞候補と目されている。