【男女ともパラ金メダルの快挙】小田凱人&上地結衣 強い日本の車いすテニスを育成の現場から支えるかんぽ生命の挑戦
かんぽ生命 前編
男女ともに金メダルという快挙を成し遂げたパリパラリンピックの車いすテニス。パラスポーツを支援するパートナー企業の在り方は東京2020大会を契機に過渡期を迎えたと言われるが、2018年から一般社団法人日本車いすテニス協会のトップパートナーを務める「株式会社かんぽ生命保険」は息の長いサポートを継続している。近年では次世代を担うジュニア選手も全面的に支援し、その成果が実っている。ダイバーシティ推進の観点から見出すパラスポーツの価値について聞いた。 【写真】KAMPO JUNIOR OPEN
車いすテニス支援のきっかけと理由
車いすテニスはパラスポーツの中でも知名度の高い競技だ。道を切り拓き、人気に火を点けたのは2023年1月に現役を引退した国枝慎吾さん。東京2020大会を含むパラリンピックで4つの金メダル(シングルス3個、ダブルス1個)を獲得し、グランドスラム(世界四大大会)とパラリンピックを制す「生涯ゴールデンスラム」を達成。国民栄誉賞も授与されたテニス界のレジェンドである。 その国枝さんに憧れ競技を始めたのが、18歳にしてグランドスラム4度優勝の小田凱人。国枝さんも実力を認める超新星は8月28日に開幕したパリパラリンピックで初めてパラリンピックのコートに立つ。 女子でもパラリンピックのシングルスで金銀2つのメダルを持つ上地結衣ら、日本の車いすテニス界はスター選手ぞろいだ。 そんな車いすテニスに株式会社かんぽ生命保険(以下、かんぽ生命)が支援を始めたのは2018年のこと。サステナビリティ推進部部長の浅倉哲也さんは経緯をこう話す。 「私どもは『お客さまの人生を保険の力でお守りする』という社会的使命を果たすため、『いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい』という経営理念を掲げています。 それはSDGs(持続可能な開発目標)の基本的な考え方である「誰一人取り残さない」という、そのものずばり。特に『すべての人生を』という点において、個々の違いを受け入れ、認め合い、生かしていくダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とパラスポーツに重なるところがあると考えました。そんな時、日本車いすテニス協会(JWTA)さんとの出会いに恵まれ、パートナー企業としてお手伝いを始めることになったのです」