「松本だるま」に込める願い 安曇野市の神社、作業最盛期
安曇野市豊科南穂高の玄蕃(げんば)稲荷神社で、太い眉と丸いひげが特徴の「松本だるま」作りが最盛期を迎えている。宮司の宮沢佳広さん(65)の姉、山田より子さん(74)が、部屋にずらりと並んだだるまを一つ一つ手に取り、眉を付けたり文字を書いたりして仕上げていった。 【写真】まるでクリスマスツリー、木々を彩る鳥たち
宮沢さんによると、松本だるまはかつて、松本市街地などで作られており、ひげは異なる形だった。昭和30年以降に途絶えたが、宮沢さんの父が再び作り始めた。
同神社では現在、山田さんが唯一の作り手で、年末までに3千個を作り、初詣などで頒布する予定。山田さんは「子どもを育てるような感覚で作っている。もらわれた先の家庭をしっかり守るように頑張って、と願いを込めている」と話し、丁寧に作業を進めた。
高さ約17センチ~約1メートルの15種類がある。人気のある30センチ前後で3千円ほどという。