「中山美穂さん」パリで親交があったパティシエが語った「夜の街を歌いながら歩き」「辻さんと3人で飲んだ」日々
■「ヨッシーのケーキだと食べられちゃう」 美穂さんの自宅に着くと、辻さんが迎えてくれ、「せっかく来たんだから飲んでいって」と自宅に上げてもらったこともあったという。 「辻さんと美穂さんと3人で飲んだこともありましたね。最初のご自宅は現代建築の部屋だったんですけど、引っ越した後の家はオスマン調の昔ながらの天井の高いところでした。広すぎて寒いくらいでした」 美穂さんはパリでの生活を楽しんでいたようだ。 「ダンスを習っていると聞いたことがあります。ラテンぽいダンスで、飲みに行くと軽やかに踊っていました。『一緒に踊ろうよ』と誘われたこともありますが、僕は『パティシエは踊らないんですよ』と言って断っていました」 美穂さんとさまざまな話をするなかで、吉田さんには忘れられない言葉があるという。 「僕がわりとストイックにお菓子作りに熱中していて、パティシエ論?みたいな話になった時に、美穂さんがこう言ったことがありました。『ヨッシーみたいにお菓子一本でやってきた人もいるし、お菓子を楽しく作る生活の一部として、パティシエをしている人もいる。どちらも正解なんじゃないかな。パティシエにもいろんなタイプがいて、自分と違うタイプを否定するのは違うと思う。才能がある人もいるし、そうでもない人もいる。いろんな人がいていいんじゃないの』。この言葉に美穂さんの人柄があらわれているような気がして、今となっては余計に思い出してしまいます」 美穂さんは同店のイチゴショートケーキが好きで、それをほおばりながら「ヨッシーのケーキだと食べられちゃうんだよね。なんだか落ち着くわ」と語っていたという。 辻氏との離婚後、美穂さんは再び東京で暮らし始めた。歌手としてステージに立ち、女優としても復活を目指していた。 3~4年前から通っていたのが、渋谷区・笹塚にある焼き肉店「にくる」だ。店長の伊藤信太郎さん(44)によると、美穂さんは「3カ月に1回のペース」で同店を訪れていたという。最初は妹の忍さんが月に3~4回通っていて、そのうち、自然と姉の美穂さんを連れてくるようになったという。