いまだアメリカのナンバーワンオプションと示したレブロン・ジェームズ|パリ五輪2024
「年には勝てない」と言うのをやめるべきだ。もうここ何年も、レブロン・ジェームズは年齢に打ち勝っている。 【動画あり】レブロン・ジェームズがドイツとの強化試合で魅せた勝負強さ!クラッチショット連発でドイツに勝利! 7月22日(日本時間23日)に行われたパリオリンピック2024に向けたアメリカ代表の最後の強化試合でも、39歳のジェームズはそうだった。勝負どころの活躍でドイツ相手の黒星を回避させたのだ。終盤はジェームズが完全に支配し、アメリカを92-88の勝利に導いている。 聞いたことがあるような話だと思ったなら、それは2日前にもジェームズがまったく同じことをしていたからだ。南スーダン戦で敗北寸前からアメリカを勝利に導いたのはジェームズだった。 アメリカ代表のロスターは、将来殿堂入りする選手、スーパースターが勢ぞろいだ。その中で、ジェームズはアメリカ最高の選手として上回る存在であり続けている。周囲にタレントがそろっているにもかかわらず、いまだに彼がアメリカ代表のナンバーワンオプションであることは疑いない。
レブロン・ジェームズのドイツ戦のスタッツ
出場18分で20得点(フィールドゴール11本中8本成功、3ポイントショット2本中2本成功、フリースロー4本中2本成功)、6リバウンド、4アシスト、1スティール、1ブロック、2ターンオーバー
レブロン・ジェームズはいまだアメリカ代表のナンバーワンオプション
アメリカ代表のナンバーワンオプションは誰なのか、オリンピックに向けた強化試合に臨む上で大きく議論された。 通算最多得点記録を持つのはケビン・デュラントだ。しかし、ふくらはぎのケガで5試合の強化試合をいずれも欠場した。アンソニ-・エドワーズは自らがナンバーワンオプションと主張しようとしている(ジェイレン・ブラウンは支持した)。もちろん、ステフィン・カリーも選択肢となるだろう。 しかし、南スーダン戦とドイツ戦の勝負どころでジェームズがまさにヒーローという活躍を見せただけに、アメリカ代表の「エース」が誰なのか、もはや疑問の余地はない。 デニス・シュルーダーに13得点、10アシストのダブルダブルを達成され、アンドレアス・オブストに3Pを沈められ、フランツとモリッツのバグナー兄弟やダニエル・タイスに力強いプレイを見せられたアメリカは、敗北寸前にあった。 だが、ジェームズは目の前でアメリカを負けさせはしないと奮起したのだ。 1点を追っていた残り4分、ジェームズはドイツの多くの選手たちをかいくぐって左手で厳しいレイアップを決め、アメリカを1点リードに導く。そしてすぐに守備に戻ってスティール。さらにペイント内から力強く押し込んで再びレイアップを沈め、リードを3点に広げた。 残り1分43秒で1点差に詰め寄られた時も、ジェームズは重要な3Pを沈めてすぐに対抗。さらにチームがドイツの攻撃を止めると、試合を締めくくるチャンスとなるボールがジェームズの手に渡る。 ジェームズはシュルーダーとのマッチアップでペイント内に押し込むと、さらにフェイクからのステップワークでレイアップを決め、アメリカを勝利に導いた。 2日前の南スーダン戦でも、ジェームズは逆転勝利につながる決勝レイアップを決めていた。どちらも彼に対する最高の敬意が表れた場面だ。世界最高の選手たちでさえ、ここぞという時にはジェームズにボールを預け、彼に任せるべきと分かっているのである。 たとえ、あと5か月で40歳になる選手でも、だ。 ジェームズは「素晴らしい仕事で強化試合を締めくくれた。困難もあったけど、それは良いことだ。2試合連続で追い込まれたけど、それも良かった。KD(デュラント)が言ったように、『本番はこれから』なんだ。6試合あるけど、1試合ずつやっていこう」と述べ、チームに明確なメッセージを発した。 自信満々にジェームズが「金メダルだ。ワン、ツー、スリー」と言うと、チーム全体も「金メダル」と応じている。 強化試合で何か分かったとするなら、それはアメリカの5大会連続金メダルがチーム最年長、そしてチーム最高の選手の両肩にかかるということだ。
Kyle Irving、坂東実藍 Miran Bando