妊娠２４週で体重３３０グラムの超低出生体重児として生まれた後、医療スタッフの献身的な世話と両親の切実な思いで健康を回復したハヌルちゃん（仮名）が先月２５日、元気に退院した。［写真　忠南（チュンナム）大病院］

出生当時、体重が正常の１０分１しかなかった赤ちゃんが医療スタッフの献身的な世話のおかげで元気に家族の懐に戻った。 ２８日、忠南（チュンナム）大病院によると、新生児集中治療室（室長カン・ミヒョン小児青少年科教授）で治療を受けた新生児のハヌルちゃん（仮名）が５カ月間の治療受けて退院した。出生当時の体重が３３０グラムで「超低出生体重児」だったハヌルちゃんは当時に比べて１０倍を越える３６４０グラムに育った。８月、世宗（セジョン）忠南大病院で体重がそれぞれ４００グラムの双子のきょうだいが正常に退院したことと比べると体重では最も軽い事例という。 ◇歴代最も軽い赤ちゃんとして生まれた後に健康回復 ハヌルちゃんの母親は妊娠２３週だった５月、忠南大病院産婦人科病院外来診療でＨＥＬＬＰ症候群（妊娠中毒症）が疑われて入院した。だが、状態が悪化していて予定よりも早い２４週の５月１３日に出産した。国際疾病分類上、生存周産期は妊娠２２週からで、体重は５００グラム以上なければ生存が難しい。 ハヌルちゃんは出生直後、母親の横で器官内に挿管など蘇生術を受け、人工呼吸器でかろうじて呼吸を維持した。５月末には敗血症で峠を迎えたがよく耐え抜いた。６月には新生児集中治療室で「動脈管開存症の閉鎖手術」（心臓血管胸部外科）を受けた後、器官内管を抜くのに成功した。ハヌルちゃんは未熟児網膜病症第ＩＩＩ段階で、８月「硝子体（眼球の中心部分）内注射施術」を受けたが、現在は好転した状態だ。９月からは家族中心ケアを開始、毎日１時間ずつ親とともに時間を過ごしたりした。 ◇医療スタッフの緊密な協力…数回の危機も克服 ハヌルちゃんは新生児集中治療室・心臓血管胸部外科・眼科など医療スタッフの緊密な協力によって何度も危機を乗り越え、未熟児に発生しやすい脳室内出血や脳室周囲白質軟化症もなく元気に退院した。主治医であるカン・ミヒョン教授は「手の平を広げたほどの大きさしかなかったハヌルを初めて見た時、容易な旅程ではないかもしれないと思ったが、必ず救わなければという切実に思った」とし「大小の危機が訪れるたびに最後まで耐え抜いたハヌルを見て、胸が熱くなった」と話した。 ◇医療スタッフ「一生忘れられない贈り物のような存在」 ハヌルちゃんの治療を助けたユ・ソンヨン入院専担専門医は「担当医を務めながら難しい日もあったが、元気に育ったハヌルに感謝したい」とし「一生忘れられない贈り物のような存在」と話した。 忠南大病院新生児集中治療室は２００９年４月保健福祉部から新生児集中治療地域センターとして指定を受けた後、現在病床３４床を運営している。新生児細部専門医３人（教授）を含む医師７人と６０人余りの看護師が勤務している。 新生児体外式膜型人工肺（ＥＣＭＯ）や血液透析が可能なセンターで大田（テジョン）・世宗（セジョン）・忠清（チュンチョン）地域最大規模の施設、装備・人材を活用して年間４００人余りの未熟児と高危険新生児の治療に当たっている。