センバツ2022 和歌山東、市和歌山 本番へ気合新た 出場決定一夜明け /和歌山
センバツ出場決定から一夜明けた29日、和歌山東、市和歌山の両校は甲子園での飛躍に向け、気持ちを新たに練習に臨んだ。両チームとも守備に重点を置いた練習から入り、きびきびとした動きに意気込みが表れていた。和歌山東はその後、紅白戦をさっそく実施し、チームのさらなる強化を視野に入れる。市和歌山は打撃練習や筋力強化にも力を入れ、甲子園を見据えた練習を積み重ねる。 ◇和歌山東 実戦経験を紅白戦で ベンチから盛り上げ 和歌山東は和歌山市の県営紀三井寺球場で汗を流した。午前中は内外野に分かれてのノックや走者をつけてのシートノックと、守備練習に重点を置いた。 守備でミスが出ると「1点(を失うん)やぞ」「もっと粘れ」と選手同士で指摘し合い、いいプレーが出ると「ナイスや」と、一つのプレーごとに声を掛け合っていた。 午後は紅白戦を行って実戦感覚を磨いた。公式戦さながらに打者は投手に向かって「こいー」と圧力をかけ、ベンチからも自チームを盛り上げ、全員で気合を入れて臨んでいた。 紅白戦後は投手と内野手の守備の連係を確認して練習を終えた。米原寿秀監督は「やる気が出ていてモチベーションが高く、いい感じで練習ができている。紅白戦はまだまだ詰めていかないといけない。2月に入れば実戦の練習を多く入れて、チーム作りのスピードアップを意識していきたい」と話していた。【橋本陵汰】 ◇市和歌山 守備位置、入念に確認 選手同士で話し合う 市和歌山の選手は吉報が届いた翌朝、グラウンドに集合し、守備練習に励んだ。岩本悠部長には学校OBや他校の監督らから100件近い祝福の連絡が届き、「出場決定で、一から気を引き締めていかなければ」と選手の動きを見守っていた。 午前中は走者を置いてノックを受ける実戦練習を行い、野手やバッテリーの守備位置や送球先、挟殺の方法などを入念に確認。連係でチェックすべき点があると、プレーを止めて話し合っていた。松村祥吾主将(2年)は「プレーが起きてからだけではなく、その前にも選手同士で確認していこう」と指示していた。午後は打撃練習や筋力強化に取り組んだ。 松村主将には松川虎生前主将(ロッテ)から連絡があり、「おめでとう。でも、ここからが勝負だ」と激励を受けたという。松村主将は「野球以外のことも含めて、市高の手本となるような行動をしていこうと全員で話し合った」と語り、気力を充実させていた。【加藤敦久】