乃木坂46、5期生・奥田いろは率いるアンダーライブが終幕「何も後悔はありません」
座長・奥田いろは「何も後悔はありません」
改めてOvertureが会場に鳴り響くと、まずステージに登場したのは林瑠奈。彼女は思い入れの強い1曲として『嫉妬の権利』を、メンバー数名とともに、感情たっぷりに披露すると、激甘アイドルに振り切った『さ~ゆ~Ready?』、彼女の歌唱力の高さが思う存分発揮された『車道側』と、振り幅の広さを提示してみせる。曲間には各曲に込めた思いや、自身を応援してくれるファンに向けて感謝を伝える場面もあった。 その後も矢久保美緒が『生まれたままで』『雲になればいい』『口ほどにもないKISS』と乃木坂46愛が強く伝わる選曲でファンのハートを掴み、岡本姫奈は『三角の空き地』『その先の出口』『自由の彼方』をバレエで培った表現力にてパフォーマンス。吉田綾乃クリスティーは「乃木坂46の未来を私たちに託してほしい」という思いを込めて『君が扇いでくれた』『低体温のキス』『君は僕と出会わない方がよかったのかな』を緩急付けて歌唱し、ツアー初登場となる中村麗乃は自身のセンター曲『悪い成分』を筆頭に、声が出にくい状況下ながらも『でこぴん』や『欲望のリインカーネーション』を力量の高いダンスで表現してみせた。 さらに、向井葉月は『ブランコ』『Threefold choice』『My rule』を通して8年以上にわたりグループで深めたアンダーライブ愛を遺憾なく発揮し、松尾美佑は自身の背中を押してくれた『錆びたコンパス』『もう少しの夢』やダイナミックなダンスを交えた『滑走路』を堂々と歌う。 そして、本ブロックのトリを務める座長の奥田は、『初恋の人を今でも』『コウモリよ』と高低差の強い選曲で観客を魅了したかと思えば、『左胸の勇気』をギター弾き語りで披露し、その多才ぶりでオーディエンスから称賛の拍手を浴びた。 ライブ後半では奥田を中心とした『アンダー』を筆頭に、メンバーが一丸となってアンダー楽曲を立て続けに披露していく。伊藤&林のダブルセンターによる『さざ波は戻らない』や佐藤楓をセンターに迎えた『届かなくたって…』といった3期生以降のメンバーを中心とした楽曲はもちろん、黒見を中心に据えて激しく展開される『Hard to say』や林が艶やかさを見せる『Under’s Love』も織り交ぜられ、アンダー楽曲の懐の深さを提示。そして、激しく点滅する照明演出を交えながら、松尾を筆頭に堂々とした佇まいで豪快なパフォーマンスを披露する『踏んでしまった』で、ライブは最高潮に到達する。 最後の楽曲に入る前に、座長の奥田が現在の心境を口にする。彼女は「私はこの3年間、アンダーメンバーとして活動してきました。当初は自分に自信を持てなくて、どう頑張ったらいいのか悩んだ時期もありました。そんなときに自分に与えられたのがアンダーライブという場所」とここまでの道のりを説明。 続けて「今回座長として(ツアーを)回らせていただくことになり、こんなに貴重な機会ってないから、全身全霊で、後悔がないようにと臨みました。こうして千秋楽を迎え、私は胸を張って言えます。頑張りました。何も後悔はありません」と、力強く宣言してみせた。そして、最後に彼女を支えてくれたファンへ向けて感謝の気持ちを込めて、自身の初センター曲『落とし物』を情熱的に歌い踊り、ライブ本編を見事に締め括った。