SLを清掃するJR九州エンジニアリングの社員たち

　JR九州から熊本県人吉市に無償譲渡された観光列車「SL人吉」の蒸気機関車（SL）の清掃作業が13日、展示されるJR人吉駅前で報道陣に公開された。お披露目は17日で、長年整備にかかわった関係者らが移送時についた汚れなどを落とした。 【写真】移送前の最後の様子が報道陣に公開されたSL人吉

　SLは10月に同駅前に到着した。JR九州エンジニアリング（福岡市）が市の委託を受け、現地で組み立てやメンテナンスを進めていた。

　作業服に身を包んだ同社の社員6人が13日、風雨にさらされてできたさびをとったり、金属部分を研磨剤で磨いたりした。作業は14日までの予定で、塗装の塗り直しなどを行うという。

　国鉄時代の1988年からSLの整備に携わり、この日の作業にも参加した同社の整備士、玉井明人さん（67）は「寂しい思いもあるが、人吉の人にかわいがってもらい、地域のランドマークになってほしい」と話していた。