「異変を感じたら生き残ることを最優先に」“戦後最悪”火山災害の教訓学ぶ 山小屋関係者らが講習会 御嶽山噴火から今年9月で10年
御嶽山噴火災害から今年9月で10年を迎えます。30日、長野県木曽町で山小屋関係者などが救命措置などを学ぶ講習会が開かれました。 10年前の2014年9月に起きた御嶽山噴火災害。死者・行方不明者63人を出す戦後最悪の火山災害となりました。 講習会は当時の教訓を学び、いざという時に適切な行動が取れるようにと御嶽神社が呼びかけ、山小屋関係者など約30人が参加しました。 木曽町の職員で、噴火後に麓の名古屋大学の施設で研究に携わった田ノ上和志さんはいざという時への備えをあらためて呼びかけました。 田ノ上和志さん: 「噴火した時には火山性微動と火山性地震が起きている。何か異変を感じたら、自分が生き残ることを最優先に考え、活動していただければ。前回の噴火などでも前兆現象は起きていた。普段から御嶽山に関わる皆さんが注意をして欲しい」 現在、木曽町側の全ての山小屋にはAEDが置かれていて、参加者は心肺蘇生の方法をあらためて確認しました。 二ノ池本館・小寺祐介支配人: 「神社、山小屋関係者が集まり一体感を持って訓練に臨めたのは、シーズンを迎えるにあたり有意義だった。誰一人けがのないような安全な夏山、秋山シーズン、そして閉山できればいい」 今年で噴火から10年、本格的な登山シーズンに向けた準備が進んでいます。
長野放送