「サウジスマッシュ2024」でベスト4!早田ひな 日本のエースは「中国でどう評価されているのか」
「2月の世界卓球選手権の団体戦で負けて以来、彼女との再戦を楽しみに準備をしてきました。早田選手は確実に、中国の選手と互角に戦う実力を持っています」 【画像多数】美しい…! “ドレスアップ姿”の石川佳純が向かった先は…! 5月10日にサウジアラビア・ジッダで行われた「サウジスマッシュ2024」女子シングルスの準決勝。東京五輪金メダリストで世界ランキング4位の陳夢(チェンムオン)(30)は同5位の早田ひな(23)を4-0のストレートで下した後、メディアの取材に対し、賛辞を贈った。 「早田はいつもより攻め切れていなかった。そこまでコンディションが良くなかったのでしょう。一方の陳は早田に続いて、世界ランキング1位の孫穎莎(スゥンインシャ)(23)を決勝で撃破するなど絶好調でした。陳には勝てませんでしたが、それでも日本勢ではトップとなるシングルスベスト4に輝いた。十分評価に値するでしょう」(スポーツ紙担当記者) ベスト4止まりの早田に、敵であるはずの中国のトッププレイヤーからエールが送られたのは、実力が認められている証左だろう。中国人ジャーナリストも早田の実力を高く評価する。 「早田は見るたびにグングンと実力が伸びている。今大会での張本智和(20)との混合ダブルスを見ていても、試合を支配していたのは彼女のほうでした。陳との準決勝の解説をしていた元中国代表の閻安(イェンアン)(31)も『早田は中国卓球女子にとって最も手強い敵。彼女には明確な弱点がない。攻撃に前のめりになり過ぎたときに、わずかにスキができるくらい』と警戒していました」 卓球コラムニストの伊藤条太氏はパリ五輪での早田のシングルスメダル獲得と団体金メダルの可能性を分析する。 「日中のトップ女子選手でサウスポーは早田だけ。中国勢はわずかに不慣れなので、彼女の実力ならシングルスのメダルは十分狙えます。また団体戦で重要なダブルスで右利きの選手と組めば、プレー位置が重ならずやりやすい。簡単ではないですが団体金も夢ではありません」 早田の中国での高評価は何も、卓球の実力に限ったものではない。 すでに現地の卓球ファンにおける人気は福原愛(35)、石川佳純(31)に次ぐ3番目。笑ったときに膨らむ頬の筋肉を中国語で「リンゴ筋」と言うことから、愛称は「リンゴちゃん」なのだという。 「伊藤美誠(みま)(23)は試合中、ふてぶてしいほどに真剣ですが、早田はよく笑う。『かわいくて笑顔が素敵な人』と愛されています。昨秋の『WTTチャンピオンズ』フランクフルト大会で、早田が自分から孫穎莎に声をかけて練習する場面がありました。帰国後、彼女は日本メディアの取材に『(孫とは)結構仲良くなった』と明かしたのですが、トップ選手同士の国を超えた交流に卓球ファンが歓喜。『なんて素敵なエピソード!』『初めて日本人選手を応援したくなった』と早田の好感度はさらに上がりました」(前出・中国人ジャーナリスト) パリでメダリストになれば、中国での人気も金メダルクラスとなるに違いない。 『FRIDAY』2024年5月31日号より
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